まみ めも

つむじまがりといわれます

パーフェクト・ワールド

火曜はフーちゃんとふたりで都内へ出た。ふた月前に赤ちゃんの生まれた友達に会いにいく。乗換駅の新宿で成城石井があったので、お昼を買っていく。人参のラペ、金時豆の甘煮、キンパ、さば寿司、フルーツをぶら下げてたどり着いた高井戸の駅は電車のホームの高さに桜が満開で、花の雲の上にいるような幽玄ぶりに、自分がどこにいるのかあやうくなりそうだった。ゴミ処理場の塔が遊園地の乗り物みたいにそびえている。帰りの明大前の乗り換えのエスカレーターで、むかしアルバイトしていたビルの角地が目に入って、ミニミニの地下にあったお店は、看板が変わっていて、さみしいような、どこかほっとしたような気持ち。暇な小料理屋の数少ない常連さんだった弁当やのはなちゃんに近所の蕎麦屋の若旦那、バツイチの店長、店長のいとこのキヨシさん、ドトールのバイトとモデルの兼業のエミさん、ロックバンドをやっていた彼氏、みんなどこで何してるだろう。

パーフェクト ワールド [Blu-ray]

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午後のロードショーの録画。三月の木曜日は「脱獄」をテーマにしたラインナップで、そのうちのひとつ。1993年、監督はクリント・イーストウッド。吹替版だったのを途中から字幕に切り替え。

63年テキサスを舞台に、犯罪者と幼い少年の心の絆を描いたヒューマン・ドラマ。刑務所を脱走したブッチと相棒は、フィリップという八歳の少年を人質にとって逃避行をつづけていた。だが相棒が少年をレイプしようとしたとたん、ブッチは相棒を射殺してしまう。それ以来フィリップは、死んだ父の姿をブッチに重ねて見るのだった……。イーストウッドとコスナーの顔合わせが話題を呼んだ一作。

クリント・イーストウッドらしい映画で、善と悪を二元論にしないでまぜこぜにして描き、最後はもどかしいような余韻があとをひく。