火曜日、フクちゃん4歳のお誕生日。朝はいつもより早く6時に起きてしまって、4歳だね、と声をかけるとモジモジ体をよじった。お祝いは土曜日にやることになっているので、食べたいもののリクエストを確認する。からあげと、トマト、コーン入りのラーメン、切干し大根の煮物。これでいいんだよね、ときくと、プゥと疑問符つきのおならで返事をするので笑ってしまった。湯上がりに、セイちゃんとフクちゃんが赤ちゃんだったころのビデオをみる。
夜、ふとんに入ってから、フクちゃんがうまれた夜は、セイちゃんを寝かしつけたあとで宿氏がハーゲンダッツを買って病室にお見舞いにきてくれて、ふたりで舐めたことを思い出した。新生児室の前まで、産後のふらふらする脚で歩いていって、わが子の顔を見てたまらない思いがしたものだった。
- 作者: 庄野潤三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1971
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絵合せ
蓮の花
仕事場
カーソルと獅子座の流星群
鉄の串
父母の国
写真家スナイダー氏
グランド・キャニオン
表題作の「絵合せ」は長女が結婚する前の家族5人のあわあわとした日々のこと。この淡さが庄野潤三の泣きたくなるようなよさだと思う。
「それは、いま、あったかと思うと、もう見えなくなるものであり、いくらでも取りかえがきくようで、決して取りかえはきかないのだから。」