まみ めも

つむじまがりといわれます

招かれざる客

土曜も仕事だったので、ベッドからひっそりと抜け出し、ひとりでコーヒーと甘いものでちゃちゃっと朝食をすませて家を出た。駅は夏休みモードが幅をきかせていて、麦わら帽子が視界に入ってくる。サマーソルジャーを三回聴いた。サマーソルジャーに似合う夏がきた、と思うときにはもう日が短くなり出していて、いつもなんとなく聴き足りない気がしていて、その足りなさが好きだったりする。夏は足りないくらいがちょうどいい。帰り道は浴衣がちらほら。

プレミアムシネマ。

世界的にその名を知られる黒人医師ジョン(ポワチエ)はハワイで知り合った白人女性ジョーイ(C・ホートン)と人種の壁を越えて結婚を誓い合い、互いの両親の許しを得るためサンフランシスコのドレイトン家を訪れる。最初戸惑っていた母も、娘の喜ぶ様子を見て次第に祝福する気になるが、父マットの心境は複雑だ。やがて、ジョンの両親プレンティス夫妻もかけつけるが、彼らも息子の相手が白人とは知らされていず愕然とする……。

ジョーイが無邪気すぎて、若さと愛の無敵を知る。自分が結婚したときも、怖いもの知らずだった。いま思い返してみても、一点の曇りもない結婚で、そういう意味ではしあわせの絶頂だった。あんな風な種類の無敵の幸福感を味わえたことは身にあまる経験だと思う。