まみ めも

つむじまがりといわれます

来ちゃった

土曜は本当に久しぶりに街に出たので、なんとなく華やかな気持ちで、半年ぶりくらいにマスカラなんて塗ったりし、たのだけれど、子守にくたびれたあげくに時間切れで自分の買い物が一切かなわず、しょんぼりしてしまった。しょんぼりした気持ちを受けとめてくれるものがなくて、駅のホームで泣きだしそうになってしまい、こうなることがわかっていながら期待してしまう自分にがっかりするのだった。年に何回かこのがっかりのハードルが用意されている。華麗にとびこえたいけれど、今回はぶざまに倒してしまった。家に帰ってから、チョコレートをかじった、甘いものだけは絶対に裏切らない。夜は妹夫婦がくることになっていたので料理に没頭した、コーンパンとチキンマカロニグラタン、スコーンとオーブンで焼きまくった。オーブンでぶざまなハートも焼き尽くしてしまいたい。

ト。

山へ! 海へ! 裏へ! 端っこへ! 北海道から沖縄、飛んでアイルランドまで、「出生率1位の地」や「寅さんが最後に行った地」などのニッチなデスティネーションを訪ね歩く。酒井順子×ほしよりこの対談等を収めて文庫化。

街にもたまにしか出られないので、本のなかでくらい「来ちゃった」したい。穂村弘が「はじめての短歌」で、サラリーマンをやっていたときに、通勤電車のなかでこのまま降りないでいたら海にいけるなと考えて一度も実行できなかったことを書いていたけれど、わたしもふらふらと踏みはずしたいような危うい気持ちをどこかに抱えている。