連休は母が遊びにきて慰められたのだった。金曜は新幹線の駅までセイちゃんとフクちゃんとお迎えにでて、デパートでこどもたちのくつとおもちゃを買ってもらった。大変な人出でこどもたちがぼんやりしてきたのでデパ地下で骨つきのもも肉を買ってから駅ビルのドーナツ屋にはいってひと休み。ドーナツにアイスクリームののったデザートを食べた。パンを買って電車に乗り、スーパーで買い物して帰宅。おかあさんが卵焼きをつくってくれて、手巻き寿司とチキンの夕飯。土曜はこどもたちの発表会で、鎌倉の両親も合流し、ステージを鑑賞したあとで近くのN屋でお昼をした。夜はきつねうどんとチョコバナナケーキ。おかあさんの買ってくれたいちごをのせる。日曜は見送りに駅まで散歩。ホームのおかあさんにみんなで手を振った。おかあさん、身長が4センチ縮んだと言う。見送りのあとでぽっかり寂しくなりかけたので、セイちゃんとふたりで図書館へ。自転車をこげるようになったセイちゃんの横をハアハアしながら走った。体の重さにげんなりする。もっと早く走れたら、気持ちなんかどこかにおいてけぼりにできるのに。それから週末の買出し、夜はみそで煮込んだ鍋。
- 作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/08/22
- メディア: 文庫
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全寮制施設に生まれ育ったキャシーは、今は亡き友人との青春の日々を思い返していた。奇妙な授業内容、教師たちの不思議な態度、キャシーたちがたどった数奇で皮肉な運命。彼女の回想は施設の驚くべき真実を明かしていく…。
カズオ・イシグロの描く「おはなし」は、グレーで冷たく湿っていて、どことなく北陸の冬なのだった。ページをひらいた瞬間から予感に満ちていて、おはなしが終わって、なにかが起こったり起こらなかったりしたあとでも予感はなくならない。