まみ めも

つむじまがりといわれます

きのうの朝、ラジオから流れてきた歌声がとてもよくって、YouTubeで検索して聴いている。マルー・マガリエスというまだ20代のブラジルの女の子。短く切られた前髪がはっきりした顔立ちに似合っている。そのとき流れたのはNavegadorという曲だった。なにか素敵なことが起こりそうな甘い予感に満ちた歌声がたまらない。なによりもいいのは、歌声が笑っていることで、ことばはわからないけれど、彼女の歌声にあふれるよろこびが伝わってくる。

ブで200円。

ちいさな部屋で出会い、そして夢をみる
空腹の家族が待っていても原稿料が入るとつい酒を飲んでしまう――。貧乏作家の夢と現実を明るく描いた林芙美子の『馬乃文章』。媒酌人を頼まれた「私」は自宅の日本間で小さな結婚式をとりしきる。若い人たちの決意を爽やかに描いた獅子文六の『ある結婚式』。映画のエキストラをしている友人宅での共同生活、アパート前の通りから毎晩のように若い女の歌声が聞こえてきて…。青春の夢と哀愁がただよう山川方夫の『軍国歌謡集』。小さな部屋に刻まれた忘れえぬ思い出。
馬乃文章 林 芙美子
ある結婚式 獅子 文六
軍国歌謡集 山川 方夫

ほんとうなら畳の上に寝そべって読みたいところだけどそうも言ってられん夏休み明け、通勤の電車で読んだ。百年文庫の白さよ。ほかではお目にかからないようなラインナップがうれしい。