まみ めも

つむじまがりといわれます

孫の結婚式

四月から仕事をフル勤にし、セイちゃんは小学校にあがり、お迎えもふたつになった。最寄りの駅からふたつのお迎えを済ませて家に帰るとちょうど一時間かかる。夕暮れが一年でいちばん早くなるいまの時季は、家につくときにはとっぷりと暮れていて、ふと心細い気になるけれど、なんの、こどもが三人もいるとちっともさみしくない。先週は家の門をがらがらとあける瞬間に、視界のはしっこでなにかがキラリとしたと思ったら、おおきな流れ星だったらしい。去年も11月に流れ星をみている。去年は南の空で、今年は北の空だった。なんだかとってもはるかで自分がちっぽけな気持ち。

孫の結婚式

孫の結婚式

ブ。218円。

愛に満ちた穏やかな日々を綴るエッセイ集。傘寿を迎えて孫の結婚式に出席できる幸せと、多摩丘陵の家での夫婦二人だけの心穏やかな暮らし。友を想い故人を懐かしむ。江国香織との対談も収録する。

やめとけと言われるまでやるつもりだと庄野潤三がいっている老夫婦の晩年シリーズ。本当に人間の暮らしのうつくしいつましいともし火をみせられるありがたさで、見つけるとつい買ってしまう。どの本も、似たようなことを延々と書いてあるのがホーム感があってとてもいい。この時間が本の中では永遠に留められている。装画は脇田和。こんな素敵な絵を描く人を庄野潤三の本で知るというのがますますうれしい。