まみ めも

つむじまがりといわれます

いのちのかたち

さるすべりが散っている。暑いので窓を閉めてクーラーをいれている。その窓の向こうをななめにひらひらと明るい花が落ちていくとものすごくあちら側の感じが濃い。さるすべりだけがまぶしく咲く盛夏はわりと好きだったりする。
土曜は台風でざんざん降りの中をタクシーで迎えにきてもらい、ホテルの中華レストランでごちそうになった。もったいないようなごちそうなのに食べきれなかったことをいまも悔やんでいる。海老チリの海老があまりにおおきかった。
日曜は暑さのなかを友人家族がきてくれた。スペインオムレツとピータン豆腐、おつまみの瓶詰や缶詰を用意したけれど、上等のビフテキをおみやげに持ってきてもらって、じゅうじゅう焼いて食べた。父の容体とわたしのことを気づかってくれて、ありがたいのにどうしていいやらわからないで酔っぱらってしまった。

ト。

雪の夜、森のそばに足をとめて フロスト/著 川本 皓嗣/訳
菊の花 中野 重治/著
ジガ蜂 島木 健作/著
線路 広津 和郎/著
風変りなロマンス テネシー・ウィリアムズ/著 鳴海 四郎/訳
山椒魚 コルタサル/著 木村 栄一/訳
火の魚 室生 犀星/著
川 岡本 かの子/著
鬼子母神 平林 たい子/著
晩菊 林 芙美子/著
好日 天野 忠/著
凍ばれる 吉野 せい/著
生命の尊厳について 富士 正晴/著
そうかもしれない 耕 治人/著
朝霧 永井 竜男/著
父親 ビョルンソン/著 山室 静/訳
水浴 コストラーニ/著 徳永 康元/訳
蠅 マンスフィールド/著 崎山 正毅/訳
清潔な明るい場所 ヘミングウェイ/著 佐伯 彰一/訳
老人の死 フィリップ/著 山田 稔/訳
ヴィンセント・ファン・ゴッホ C.アヴリーヌ/著 河盛 好蔵/訳
不思議なサーカス 高見 順/著
終りの火 檀 一雄/著
終焉 幸田 文/著
私々小説 藤枝 静男/著

いろんないのちのかたちに触れ、しんとした気持ちが訪れる。どこまでいっても個でしかいられないわたしたちを、切なく、もどかしく、ありがたく思う。