週末のラジオからさよなら夏の日がきこえて、今朝は八月は夢花火、あとはただ貴方に会いたくなるので夏に引導が渡される。夏の暑さはどんどん度を過ごしていくけれど、そこから秋に向かうときのベクトルだけは普遍なのだと思う。いつだって秋口の歌声は澄み渡る。「いつかと同じ 風吹き抜けるから」
友人のお姉さんがなくなったことを知る。さくらももこもいなくなった。まる子とたまちゃんを見るにつけ、いとこのたまちゃんと自分を勝手に重ね合わせていたのだった。大切な人をうしなうと自分も穴があくと書いたのはフィリップだったかな。喪失はおおきなものだけれど、それほどの喪失を与えてくれるものに出会えたことはきっと光でもある。
- 作者: 池澤夏樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/01
- メディア: 文庫
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人は結局は自分のために愛するのかもしれない。
タイのカンボジア難民キャンプで働く修子と会社員の野山は偶然の出会いから互いに強く惹かれ合うが、「自分がやっている仕事の意味に疑問を感じることはないから楽なの」と言う修子は難民キャンプを去ることは考えられない。会社の期待を背負い、東京に暮らす野山が取った行動は…。
上手に踏み外していくふたりの物語。