まみ めも

つむじまがりといわれます

木馬がのった白い船

28日が仕事納め。プレッシャーのかかる実験をはじめてしまい昼ごろ後悔したけれど、可もなく不可もなくという結果でそれは不可だらけの仕事のなかでは可なのだった。昼は、ミニストップで買った海老ドリア。やっぱり海老は三尾で各社足並みが揃っている。でもセブンイレブンに軍配。凍える季節にあと何回海老ドリアを食べるだろう。秋があたたかくて、ぼけの花が咲いてしまったなあと思っていたら、定点観測の遊歩道わきの梅が、27日に白い花をひとつひらいていた。年越し前に花をつけたのははじめてで、ちょっと驚く。朝は日の出前に家を出るので、スマホのカメラで撮ったら、暗がりにぼんやりとピントの合わない花が白く画面に浮かんだ。
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ト。

〈ぼくは、いつでも待っています。あなたのゆめのなかのこうえんで――〉と、子供たちにさよならのあいさつをして白い船に乗って去ったちいさな町の公園の木馬。〈おもうとおり、にはいかないものさ。いつだって、世の中ってそうなんだよ、きっと……〉と、息をひきとりながらささやいたクマのジョー。〈あかりも、ストーブも消しておきましょうね。お料理も、つめたいものばっかりよ〉と、息子そっくりの雪だるまに火をつけないタバコとごちそうをととのえたフユおばさん。――単に明るく夢見がちなものではなく、月の光の中で織られたような、あるいは、深い湖の底へ沈んだような知的な感性と豊かな想像力で描く洗練されたメルヘンの世界。立原童話のふくよかな香気とさめた魅力をたたえた小品を15編収録。
人魚のくつ/タムタムおばけとジムジムおばけ/お姫さまをたべた大男/木馬がのった白い船/蝶を編む人/野原の食卓/花園/雪の夜のお客さま/ぬいぐるみ/ユニコーン/ユキちゃん/とべない鳥/六本指の手ぶくろ/幸福の家/花の時間割/山室静・解説/あとがき

純度の高い世界に浸りたくなり、童話を手に取ることの多いこのごろ。安房直子に比べると立原えりかのおはなしは砂糖菓子のように幻がほろほろと崩れる淡さがある。