まみ めも

つむじまがりといわれます

ドリトル先生の動物園

春先の朝、夜明けがはやく明るいのに、冷えこみだけはほうき星のように尾をひいて残っていて、手足の指さきだけがじんわりとかじかむ目覚めが好き。季節も人も組織もうつろうけれどもわたしは留まるらしい。なにか変わってほしかったようで、どこかほっとしていたりもする。

ドリトル先生の動物園 (岩波少年文庫 (025))

ドリトル先生の動物園 (岩波少年文庫 (025))

 

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「動物園」といっても、人間に見せるための動物園ではなく、ネズミや雑種の犬、ウサギたちが平和に暮らせる楽園。ドリトル先生はそんな「動物の町」を作ることにします。初版79年刊の新版。

目次
はじめに/1
ドリトル先生の動物園』ができるまで/8

1 ダブダブのことづて/12
2 冒険家のお帰り/18
3 びっくりパーティー/26
4 新しい動物園/35
5 動物の町/43
6 またまたびんぼうに/50
7 穴ぐまの歯/58
8 パドルビーの金鉱さわぎ/65
9 ねずみ文字/72
10 新しい学問/80
11 《ねずみクラブ》/88
12 月月記念夕食会/95
13 《ホテルねずみ》/102
14 宿なしの《片目》/110
15 《火山ねずみ》/118
16 地底の声/125
17 ねずみ連合共和国/133
18 《博物館ねずみ》/140
19 フーズルバッグ教授のけっさく/14

20 《ろうやねずみ》/159
21 ねずみのろうやめぐり/166
22 《うまやねずみ》/176
23 悪がしこい小がらす/188
24 ムアスデン荘園/197
25 火事/204
26 皮の箱/211
27 番犬/218
28 羊皮紙のきれっぱし/226
29 クリングの登場/232
30 ムアスデン荘園のひみつ/239
31 犬の探偵/249
32 スログモートン老人/256
33 ひみつの戸だな/262
34 白ねずみの荒馬乗り/269
35 逮捕/278
解説・英文学者 新庄哲夫/299

ドリトル先生も5冊目。はじめの頃は無表情で愛想なくみえたヒュー・ロフティングの挿絵がだんだんと息づいてきた。ページをめくってフーズルバック教授のとぼけたまぬけ面が出てきたときは思わず笑ってしまった。読み終わってから、どのねずみがよかったのかせいちゃんと話しあうのもちょっとしたたのしみになっている。ねずみの話では、火山ねずみが一番だという。わたしは博物館ねずみかなあ。いやいやろうやねずみもよかったなあ。