ぽっかりあいた平日の昼間があったので、最寄りのロイホにでかけ、ロイホのテッパン、コスモドリアを頼む。ゆっくりゆっくり食べたあと、ドリンクバーのアイスティーを飲みながら、窓際のテーブルで本を読んでいたけれど、座っているうちにしんどくなり、えっちらおっちら歩いて帰り、家のソファに倒れこんで動けなくなってしまった。夕方、せっかくのコスモドリアをあらかたもどしてしまう。平成もつわり、令和もつわり、臨月もつわりで、つわりから抜け出せない。ものの味がひとしく三割減くらい。ちっともありがたくない割引。トマトや甘夏、グレープフルーツにすがる日々。
ト。
抱いた夢の終わらせ方を、誰も教えてくれなかった…。夢をあきらめる気持ちに寄り添ってくれる物語を集めたアンソロジー。山田太一「断念するということ」、連城三紀彦「紅き唇」など、全9作品を収録。
断念するということ 山田 太一
希望よ、悲しい気持ちでおまえに別れを告げよう-ベートーヴェンの手紙より ベートーヴェン
マクベス夫人の血塗られた両手 ダーチャ・マライーニ
打ち砕かれたバイオリン ハインリヒ・マン紅き唇 連城 三紀彦
肉屋の消えない憂鬱『カンプノウの灯火 メッシになれなかった少年たち』より 豊福 晋
パラレル同窓会 藤子・F・不二雄
アジの味 クォン ヨソン才悩人応援歌 BUMP OF CHICKEN/編
ここ数ヶ月、まのあたりにする現実にとことんうちのめされ、絶望レベルの自己最高記録を更新しつづけていた。心のしんどさも、肉体のしんどさも、どこまでもじぶん内側のことで、共有できないということが、絶望的でもあり、だけどちょっとした希望だったりもして。