まみ めも

つむじまがりといわれます

しびれる短歌

ざあざあ降る雨で一日そとに出られない、と思ってみたけれど、退院してひと月が過ぎるまでは家におこもりなのだったっけ。おかあさんはあしたの朝まで、きょうは雨のなかを二度おつかいに出て、キャベツやじゃがいもや玉ねぎの重たい野菜を買い込んで、とり肉のつくねやスパゲティサラダやカレーを作りおきしてくれた。あしたの朝はお昼のサンドイッチをこしらえていくらしい。とことんかわいげのない娘にここまでやってくれる母のもの凄さにくらくらする。

しびれる短歌 (ちくまプリマー新書)

しびれる短歌 (ちくまプリマー新書)

 

ト。

恋の歌、いまがわかる家族の歌、イメージを裏切る動物の歌、人生と神に触れる時間の歌、豊かさと貧しさを歌ったお金の歌、表現が面白いトリッキーな歌…。ふたりの歌人東直子(ひがしなおこ)と穂村弘(ほむらひろし)が、さまざまな短歌をとりあげ、作品の向こうの景色や思いを語る。

短歌というものがよくわからないながら、さわりたい。でも、じかにさわるのは自信がなくて、穂村弘東直子をつかってさわる。なんとなくわかったような気になるけれど、本当はなにもわからないままただふれてしびれておればいいんだよな。