まみ めも

つむじまがりといわれます

アースダイバー

子の一か月健診があり、ベビーカーにのせて出かける。産院の通りをはさんだ向かいにあるスターバックスコーヒーで冷コーヒーをマイボトルに詰めてもらい、はちみつと牛乳を足したのを、ごくごくごくと飲んでから病院へいったら、待合室は椅子が埋まるほど混んでおり、結局すべてが終わったのは二時間半後だった。お昼を食べ損ねて、もう一度スタバに寄り、ワンモアコーヒーのチケットで冷コーヒーを一杯もらい、やっぱりはちみつと牛乳を足して、チョコレートいりのクッキーをかじりながら冷コを飲み干し蒸し暑いなかを歩いて帰った。わが家の子たちの中では小さめながら母子手帳に「順調です」と記してもらったので、ほっとして、なんだかとてもくたびれてしまった。げんちゃんは知らん顔でこくこくお乳を飲み、寝るかとおもえば、いきみ、うなり、ぶりぶりやり、よく泣く。いつまでも小さいままでいてほしいような、おおきくなるのがたのしみなような、どっちにしても、取り返しのつかない日々であるという感を強くする。ほんとうは、どんなときだって取り返しなんてつかないと頭ではわかっているのに、あかんぼうと過ごすと、ものすごくその感じが迫ってくる。

増補改訂 アースダイバー

増補改訂 アースダイバー

 

ト。

縄文、そして「海民」へと日本のルーツを遡り、地形の無意識、文化と自然の相互作用を探るアースダイビングは、見えない東京を教えてくれる。隅田川多摩川大宮八幡宮を追加。全24点アースダイビング・マップ付き。

ウォーミングアップ(東京鳥瞰)/湿った土地と乾いた土地(新宿~四谷)/死と森(渋谷~明治神宮)/タナトスの塔(東京タワー)/湯と水(麻布~赤坂)/間奏曲(坂と崖下)/大学・ファッション・墓地(三田・早稲田・青山)/職人の浮島(銀座~新橋)/モダニズムから超モダニズムへ(浅草~上野~秋葉原)/東京低地の神話学(下町)/森番の天皇(皇居)

読みやすい本ではないけれど、法螺というのか、うそかまことかという話が繰り広げられるのがおもしろく、高校のときの国語教師を思い出した。こういう知性の展開はセクシーだと思う。タナトスのひそむ東京というのはすごく気に入った。