まみ めも

つむじまがりといわれます

美的読食録

やっと冬本番という感じ。梅が咲いて春のはじまりだと思っていたけれど、冬も終わってなかった。春のはじまりと冬のピークが重なるこの季節は悪くない。空気に湿り気がまじると懐かしさが増す。遊歩道のむかいにある枇杷の木には年明けから鳥がたくさん飛び交っている。黄緑色が鮮やかなめじろ、くちばしと脚がオレンジのおそろいになっているのはむくどり、地味な見た目でひっそりしてるのはつぐみだろう。川沿いでかわせみを見かけたときは、思わず自転車をとめて、見入ってしまった。

きのう何食べた?を見ていたら、いろいろスイッチが入って、先週はもも肉のトマト煮込みを作った。週末はミートソースを煮た 。豚のひき肉を使うところがシロさん流。野菜は玉ねぎと人参、セロリ 、ブロッコリーのかたいところ。とにかく野菜をきざみまくった。きょうはホワイトソースを作ってラザニアを焼きたい。冬本番だからぐつぐつしたのをはふはふしたい。

私的読食録

私的読食録

  • 作者:角田光代,堀江敏幸
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/10/29
  • メディア: 単行本
 

ト。

dancyu』の好評連載「私的読食録」を書籍化。2007年4月号〜2015年7月号に掲載された100本の書評エッセイを収録する。堀江敏幸×角田光代100回記念対談も掲載。

1 角田光代 『父の詫び状』 向田邦子
2 堀江敏幸御馳走帖』 内田百閒
3 角田光代 『最後の晩餐』 開高 健
4 堀江敏幸 『妻恋いの宿』 青山光二
5 角田光代 『火宅の人』 檀 一雄
6 堀江敏幸 『はしれ! ショウガパンうさぎ』 ランダル・ジャレル
7 角田光代 『温かなお皿』 江國香織
8 堀江敏幸寺田寅彦随筆集 第四巻』 寺田寅彦
9 角田光代 『カモイクッキング』 鴨居羊子
10 堀江敏幸 『わが町』 ソーントン・ワイルダー
11 角田光代 『小公女』 バーネット
12 堀江敏幸 『蜜柑』 芥川龍之介
13 角田光代富士日記』 武田百合子
14 堀江敏幸高村光太郎詩集』 高村光太郎
15 角田光代 『タケノコの丸かじり』 東海林さだお
16 堀江敏幸 『チエちゃんと私』 よしもとばなな
17 角田光代 『行きつけの店』 山口 瞳
18 堀江敏幸 『チキンライスと旅の空』 池波正太郎
19 角田光代 『ダンディな食卓』 吉行淳之介
20 堀江敏幸 『殺し屋』 ローレンス・ブロック
21 角田光代 『クレープ』 伊集院 静
22 堀江敏幸 『食卓一期一会』 長田 弘
23 角田光代小僧の神様』 志賀直哉
24 堀江敏幸冬の花火』 太宰 治
25 角田光代 『斜陽』 太宰 治
26 堀江敏幸ロシア文学の食卓』 沼野恭子
27 角田光代武器よさらば』 ヘミングウェイ
28 堀江敏幸 『裏切りの銃弾 刑事エイブ・リーバーマン』 スチュアート・カミンスキー
29 角田光代 『メヌード』 レイモンド・カーヴァー
30 堀江敏幸 『辺境の食卓』 太田愛人
31 角田光代長くつ下のピッピ』 アストリッド・リンドグレーン
32 堀江敏幸 『アップルパイの午後』 尾崎 翠
33 角田光代ジョゼと虎と魚たち』 田辺聖子
34 堀江敏幸 『コーヒー』 リチャード・ブローティガン
35 角田光代 『きみのためのバラ』 池澤夏樹
36 堀江敏幸若山牧水歌集』 若山牧水
37 角田光代 『ドアの鍵が開いていて、いつもあなたを歓迎してくれる場所』 パトリシア・ハイスミス
38 堀江敏幸 『わたぶんぶん わたしの「料理沖縄物語」』 与那原 恵
39 角田光代檸檬』 梶井基次郎
40 堀江敏幸 『それからはスープのことばかり考えて暮らした』 吉田篤弘
41 角田光代 『地獄/天国』 ジュンパ・ラヒリ
42 堀江敏幸ハンバーガーの土曜日』 片岡義男
43 角田光代 『初夜』 イアン・マキューアン
44 堀江敏幸 『牛肉』 林 芙美子
45 角田光代センセイの鞄』 川上弘美
46 堀江敏幸坊っちゃん』 夏目漱石
47 角田光代まんが道』 藤子不二雄?
48 堀江敏幸 『酒中日記』 国木田独歩
49 角田光代 『骸骨ビルの庭』 宮本 輝
50 堀江敏幸豆腐屋の四季 ある青春の記録』 松下竜一
51 角田光代お好み焼き無情』 田辺聖子
52 堀江敏幸ニューフェイス』 坂口安吾
53 角田光代 『カレーソーセージをめぐるレーナの物語』 ウーヴェ・ティム
54 堀江敏幸 『ゴーヤの丸かじり』 東海林さだお
55 角田光代ティファニーで朝食を』 トルーマン・カポーティ
56 堀江敏幸 『お裾分け』 庄野潤三
57 角田光代 『きみよ、幸せに』 平 安寿子
58 堀江敏幸 『鶴鍋』 久生十蘭
59 角田光代血と骨』 梁 石日
60 堀江敏幸 『ピザマンの事件簿 デリバリーは命がけ』 L・T・フォークス
61 角田光代 『酒宴』 吉田健一
62 堀江敏幸 『地上の飯 皿めぐり航海記』 中村和恵
63 角田光代 『死刑囚 最後の晩餐』 タイ・トレッドウェル、ミッシェル・バーノン
64 堀江敏幸 『父の水餃子』 井上荒野
65 角田光代夫婦善哉』 織田作之助
66 堀江敏幸 『鮨』 岡本かの子
67 角田光代 『喪失記』 姫野カオルコ
68 堀江敏幸 『葡萄水』 宮沢賢治
69 角田光代 『鮟鱇の足』 田中小実昌
70 堀江敏幸 『海坊主』 吉田健一
71 角田光代ロング・グッドバイ』 レイモンド・チャンドラー
72 堀江敏幸阿房列車』 内田百閒
73 角田光代海辺のカフカ』 村上春樹
74 堀江敏幸 『堀田善衞 上海日記 滬上天下一九四五』 堀田善衞
75 角田光代向田邦子の手料理』 向田和子
76 堀江敏幸 『居酒屋』 エミール・ゾラ
77 角田光代異人たちとの夏』 山田太一
78 堀江敏幸 『如何なる星の下に』 高見 順
79 角田光代 『悪い仲間』 安岡章太郎
80 堀江敏幸 『煙突』 山川方夫
81 角田光代ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説』 開高 健
82 堀江敏幸 『外套』 ゴーゴリ
83 角田光代 『今夜、すべてのバーで』 中島らも
84 堀江敏幸 『蜆』 梅崎春生
85 角田光代 『乳と卵』 川上未映子
86 堀江敏幸 『洋食屋から歩いて5分』 片岡義男
87 角田光代ぐりとぐら』 なかがわりえこ
88 堀江敏幸 『象とカレーライスの島』 庄野英二
89 角田光代牛肉と馬鈴薯』 国木田独歩
90 堀江敏幸枕草子』 清少納言
91 角田光代 『サンドウィッチは銀座で』 平松洋子
92 堀江敏幸 『三の酉』 久保田万太郎
93 角田光代 『味』 ロアルド・ダール
94 堀江敏幸 『鮨』 阿川弘之
95 角田光代津軽』 太宰 治
96 堀江敏幸蘆刈』 谷崎潤一郎
97 角田光代 『土曜日の午後』 アントニオ・タブッキ
98 堀江敏幸 『野狐』 田中英光
99 角田光代 『朝めし』 スタインベック
100 堀江敏幸赤目四十八瀧心中未遂』 車谷長吉
付録 私的読食録100回記念対談 前篇/後篇

角田光代堀江敏幸の書き振りの違いがたのしい。角田光代がぽろっとおそろしいことを書くのでどきっとする。おなじところ、堀江敏幸もメモを取ったと対談で言っていたので、やっぱりねという感じ。

「恋というのは狭い檻だなと思う。そして人は自由を捨てて、よろこんでその檻に入る」