連休は姫川温泉へ。二泊三日でお湯に浸かってごちそうを食べてのんびりしてきた。旅館の朝ごはん、白ごはんが何杯あっても足りないおかずのラインナップに出会うよろこび。梅干し、のり、納豆、焼き魚、温泉卵、佃煮、お味噌汁の碗にねぎとろ、いかのお刺身、そばに控えるおからや煮豆のうす味。
中日に平岩から南小谷まで大糸線に乗る。車窓からみえる雪景色が懐かしくていつまでも見ていたい。雪山や畑にあるひとりぼっちのさみしさと豊かさをここ長らく味わっていないことに気がつく。世間のことなんかほっといて、畑仕事と本に没頭する生活なんか最高かもしれない。うちに帰ったら、連休のうちに木蓮が咲いていて、春のはじまりが終わっていた。
ト。
2095年、壁によって分断された東京は<不眠の都>と呼ばれていた。眠り姫を目覚めさせるため、8人目の王子は壁をこえる…。競作企画「螺旋プロジェクト」の未来編。『小説BOC』連載を単行本化。
未来版眠り姫。春だし花粉もとんでるし、みんなで家にこもっておふとんかぶって寝てられたらいいのにな。
