まみ めも

つむじまがりといわれます

よみがえる変態

金曜日、いい日和だったので、ピクニックをやった。朝ごはんの最中に思いついたので、スーパーの開店を待って買い出し、油揚げを甘く煮て、酢ばすとゆかりの酢飯をつめたおいなりさんをひとり頭3個で計12個、あとは人参のソテー、ウインナーとブロッコリー。卵はゆで卵か玉子焼きをと思っていたけれど隙間がなくてあきらめた。麦茶とコップ。玄関を出て角を曲がるときに思い出して家に取って返し本麒麟のちいさい缶を冷蔵庫から出して持っていく。公園のベンチのそばにシートを二枚ひろげて、本麒麟がぶ飲み、お弁当をあっという間に食べて、ボールを蹴ったり岩場によじのぼるこどもたちを遠目に眺めながらひとり眠る子を抱き、うとうとねむたくなって、本でも持ってくればよかったと思いながら、シート越しの地面が冷え冷えとした。

よみがえる変態 (文春文庫)

よみがえる変態 (文春文庫)

  • 作者:源, 星野
  • 発売日: 2019/09/03
  • メディア: 文庫
 

ト。

アルバム制作やライブ、ドラマ撮影に執筆。やりたかったことは次々と仕事になったが、片時も休まる暇がない。消耗していく中、突然の病に襲われた…。死の淵から蘇った3年間をエロも哲学も垣根なく綴る。 

 星野源はとことんふつうにフォーカスしていて、でも、こんなふうにふつうの言葉で綴るのはとても難しいことだなと思う。

「たぶん死ぬまでこの寂しさはなくならないだろう。寂しさというものはきっとその人の性格であり、生まれ持ったチャームポイントだと思う。寂しさは友達である。絶望はたまに逢う親友である。」

ここのところ、ポケットを探ったらいつも寂しさに手が触れるし、靴の中に砂利のように絶望がいるけれど、折り合いをつけてやってくしかないんだな。大親友と絶好できないし。