まみ めも

つむじまがりといわれます

今日は誰にも愛されたかった

筍に表の年(成り年)と裏の年(不作の年)があるということは聞いたことがあったけれど、どうやら今年は梅や枇杷が「表」であるらしく、いつもこんなに大きな実をつけるだろうかというぐらい、そこらの梅の木が青い実をつけて、枇杷もたわわに実っている。うちの向かいの遊歩道のわきにはえている枇杷の木は、二階のバルコニーに届きそうなぐらいの高さで、オレンジの実がゆさゆさと揺れている。もったいないので、おふみの麦わら帽子を逆さに持たせて、枝をひっぱって、低いところにある実をもぎとって入れる。産毛のあたりが手にやさしい。皮をむいて、果肉をかじると、ぽろぽろと種が口の中にほどける。青梅を見ないようにしていたのに、八百屋で山積みされていたのを見たらムラムラきて買ってしまった。家に帰って、ふくちゃんとふたりでおへそをとり、水気をふいて、風にあてて乾かし、瓶につめて黒みつと氷砂糖を適当に入れた梅シロップと、赤ワインを注いだ梅ワインを仕込んだ。なんとなくひと仕事終えてほっとした気持ちになる。やばい、来年もやってしまうかも。https://www.nanarokusha.shop/items/5ea0358034ef015dc6aa2776

ト。

国民的詩人と注目の歌人2人による「連詩」と、師弟のようなクラスメートのような3人の「お話」を収録しました。今まであまり詩集や歌集を手にしたことのない方にも楽しんで読んでいただける一冊です。
【本書について】
この本は詩と短歌による連詩と、詩人と歌人のお話を記録した一冊です。「連詩」は、春のマンションの一室から始まる36篇を4か月かけて共作。「お話」は、その36篇ひとつひとつを本人たちがどのような心境で書いたかを語りあういわば創作の「感想戦」。読みあいと読み違い、お互いへの評などなど、感情と技術、笑いとスリルが交わります。
 

谷川俊太郎が、「メッセージはありません」っていうのが詩の理想といっているのが、よかった。