まみ めも

つむじまがりといわれます

スイカの丸かじり

七月の中ごろに仕込んだしそのジュースを、炭酸や水で割って大切に飲んでいたら、そのうち自然発酵して微々発泡になった。コップに氷をいれて、しそジュースと安物の赤ワインを半々で注ぐ。鮮やかな赤と深い赤がきれい。混ぜないで味をグラデーションにして飲む。底のほうはしそジュースが濃くて喉もとにささやかにシュワシュワするのが秘密のようでうれしい。鍋にたっぷりできたときは仕込みすぎたと思ったけれど、盛夏のはしりに飲み切ってしまった。

木曜の朝、げんちゃんのおでこがじんわりと熱くて、あわててクリニックに連れていく。昼過ぎまで39度近くあったけれど、夕暮れとともに憑き物がおちたように熱も下がり、機嫌もよくなった。夜は、予定していた焼肉パーティーをやることに。コンビニでビールを買ってきてもらい、こどもたちはサイダーで、乾杯をした。ひと缶めのビールを幻のスピードで飲み干した。

ト。

食べ物と食べる人へのスルドい観察をまとめたエッセイ集第12弾。全身おかず人間、立ち喰いレバーフライ、目刺し定食などに新挑戦

イカのフランス料理
フラメンコの夜
おかず横丁」で買いだおれ
おかず横丁」で買いだおれ そのⅡ
郷愁のアベカワ餅
駅弁王?「峠の釜めし
ガンバレ中華丼
海苔の一膳
目刺しの出生
望郷のニシンそば
地ビール元年
スーパーの恥ずかしもの
懐かしき味噌おにぎり
ステーキのくやしさ
レバーフライの真実
あんかけ蕎麦再発見
男も料理はするけれど
その人の流儀
その人の流儀 そのⅡ
魅惑のコリアン市場
最近居酒屋チェーン事情
徳利を振る人
寿司の新顔「パック寿司」
「いし辰丼」の迷い
ついでの味
逃げるワンタン
ギョーザバーガー出現す
肴の頭カレーを食す
スポーツバーにて
肉じゃがは正悟師か
大阪「自由軒」のカレー
平成のすいとん
ソース二度づけ厳禁の店
うな重と生ビールの午後
灼熱の鍋焼きうどん

2001年5月10日 第一刷

解説 荒川 洋治

どんなものを食べてもとことん楽しみ楽しませてくれる東海林さだおにどこまでもついていく。