平日の決まった曜日(たぶん)の夕方に、同じ駅の同じ電車の同じ車両に乗り込んでくる父子がいる。二歳半くらいのその子がかわいくて、一緒になるとマスクの下でにやにやしてしまう。お父さんもその子がかわいくてたまらない様子で、座席の隣に座ってほっぺを両側からむにゅっと触ったりしている。電車を降りて駅から出るところでおとうさんに「どうしておうちにかえるの?」と聞いていて、おとうさん、ウーンと困っていた。こういうときは八作風にオーガニックに「なるほど」と答えたいところ。商店街のほうへ帰っていった。
歯医者通いで午後半休をとった六月初旬に久しぶりの「ブ」活で買った中の一冊。
思考のレッスン 丸谷才一
某飲某食デパ地下絵日記 東海林さだお
星の子 今村夏子
小学生日記 華恵
蚊がいる 穂村弘
110円の均一本七冊、ポイントを使って〆て605円也。久しぶりにいくと本の顔触れが変わっていい感じになっていた。
いつも食べきれなかった給食。父ヒロシに懐メロを教えるのに苦労したお風呂の時間。おこづかいをつぎこんだ紙しばい屋。黄金の小学三年生時代──まる子だったあのころのつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑ったあとは、ほんわか胸があったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。巻末Q&A収録。
さくらももこのエッセイシリーズは少しずつ買い集めたい。読んだあとでセイちゃんに渡したらにやにやしながらあっという間に読み終えていた。