まみ めも

つむじまがりといわれます

作家と犬

はじめ十二匹いためだかは半分まで減った。威勢のいいのが一匹いて、水換えのときにぴちぴち跳ねる。せいちゃんが「おやぶん」と名前をつけた。ほかのは見分けがつかない。おやぶんが次々に産んだらしい卵の中のふたつに目玉が見えるようになって「めだまちゃん」と呼んでいたけれど、そのうちひとつは「しっぽちゃん」に成長した。透き通った体に目がぽちぽちと黒い、小さな小さなそれをじいっと眺めているとときどきぐるんと向きを変える、ような気がする。アレックス・シアラーの「スノードーム」に出てくる小さな小さな世界みたい。

ト。

犬の定義と語源

ヒト、イヌに会う 押井 守

老人と老犬 団 鬼六

犬猫の仲 米原 万里

「動物つれづれ草」より「イヌ」 手塚 治虫

平泉栄吉宛書簡-檀一雄連名- 坂口 安吾/檀 一雄

犬の銀行 向田 邦子

犬の話 小沼 丹

動物同棲 草野 心平

我が犬の系譜 椎名 誠

クロや 杉浦 日向子

あとがきにかえて-イアン・フィリップス『ロスト』 『犬は本よりも電信柱が好き』より- 吉野 朔実

犬の名は。 高橋 久美子

犬と男 田辺 聖子

犬馬鹿 江藤 淳

親ゆずりの犬好き 幸田 文

愛としての犬、そして猫 服部 みれい

駄犬・駄主人 徳川 夢声

犬の瘡蓋 荒畑 寒村『フクチャン』より 横山 隆一

人間、土に還るもの 深沢 七郎/中上 健次

イヌはなぜワンワンと吠えるか 戸川 幸夫

犬のわる口 田中 小実昌

牧場 長谷川 町子

犬が西向きゃ 柴田 元幸

わが家の動物記 山田 風太

イヌキのムグ 辻 まこと

イヌのうた 室生 犀星

一草庵日記』より 種田 山頭火

ゆっくり犬の冒険レインコートの巻 クラフト・エヴィング商會

朝の散歩 石井 桃子

『雨はコーラがのめない』より 江國 香織

とにかく散歩いたしましょう 小川 洋子

犬にも劣る… 安岡 章太郎

「野性」と付き合う 梨木 香歩

チャンプのこと 池内 紀

海の散歩道 鴨居 羊子

犬の俳句 尾崎 放哉

いつも見ている 吉本 ばなな

芸術の神様 山本 容子

ジロウ惜別 舟越 保武

ジルの話 寺山 修司

犬 金子 みすゞ

犬のパピルス 管 啓次郎

ぼくは世界的犬恐怖症 安西 水丸

一代目ハラス 中野 孝次

飼犬に手を嚙まれる 白洲 正子

訓練士とグレイ/絵描きとグレイ いせ ひでこ

愛犬家心得 川端 康成

川端康成が仔犬を抱いている写真、表情がほころぶのを堪えているような苦虫顔がいい。仔犬が似合わない選手権があったらかなり上位に食いこむと思う。