まみ めも

つむじまがりといわれます

辺境・近境

三回忌で実家に帰った。親戚がわやわや集まり賑やかに過ごす。とんぼが人懐こくまわりを飛び、月蝕があり、そういえばおとうさんが死にそうになりげんちゃんをだっこして新幹線に飛び乗ったときにも丸い月をみたのだったなと思い出した。あのときのおとうさん、熱があるのに手足がびっくりするほど冷たくて頼りない思いがした。命日におとうさんのふるい友人が会いにきて、おとうさんのシャツを持って帰ってくれた。頼りないままでなんとかやっています。

エフ本。

1990〜97年、瀬戸内海の無人島に渡り、メキシコでバスに揺られ、モンゴル平原の戦場跡を訪ね、北米大陸を横断し、香川で讃岐うどんを食べ、震災後の神戸を歩く。多彩な旅を綴ったロード・エッセイ。

日本国内の近境のほうが異境の感が強い。うちの実家のあたりにはコシもへったくれもないといううどんがあるのだけれど、コシのないうどんも含めて郷愁というものが形づくられている。