まみ めも

つむじまがりといわれます

真剣師 小池重明

用事があり昼で仕事をあがる。ブックサンタをやりたくて、乗り換え駅のそばのデパートの本屋に行く。はじめて入る本屋で本棚を眺めていたら、そんなつもりはなかったのに安房直子コレクションの7を見つけた。ブックサンタで贈る本は絵本の棚から探す。こどもだったわたしと、こどもたちが好きだった本を四冊。贈りものを選ぶときのうれしい気持ち。贈ることは贈られることだった。だれかのお気に入りになるとよい。

たべたのだあれ

おつきさまこんばんは

わたしのワンピース 

はじめてのおつかい

エフ本。

その夏のはじめ、天賦の才と破滅の運命に抱擁された伝説の男が死んだ。アマ棋界の異端の強豪・小池重明。「この男の記録だけは残したい」と、89年の断筆後はじめての書下ろし。真摯な目が男の哀しみを見事にとらえる。

迫力あふれるぎらぎらした表紙にふさわしいものすごい話だった。仕事場で昼休みに読んでそのままデスクにおきっぱなしにしてしまい、ひと仕事終えて戻ったときにえぐいピンク色っぷりに我ながらぎょっとした。