まみ めも

つむじまがりといわれます

滅私

春先の、寒さにしてもあたたかさにしても頼りないところが好き。目覚ましの鳴るちょっと前かだいぶ前に目が覚めてしまい、アラームを聞かない日が続いている。薄闇の布団のなかでぼんやりしている時間に、足先が冷えるような気がして体をまるめる。

アルバムをひらいて、古い写真を見返したら、お父さんとうつっている写真は四枚しかなかった。このころのお父さんより歳を重ねたはずなのに、自分はこのころと変わらず頼りないままでいる。

滅私

滅私

Amazon

ト。

必要最低限の物だけで生活するミニマリストの男。物欲から解放され自由を得たはずが、なお因果は尽きず…。ミニマリズムの果てに待ち受けるのは? SDGsの現代を描く悲喜劇。『新潮』掲載を単行本化。

ミニマリストになれないことは本棚と冷蔵庫をみたらわかる。