まみ めも

つむじまがりといわれます

〆切本2

連休明けだし雨だし寒いしでとことんブルーが上塗りされるマンデーを乾杯で明るくしようと仕事を切り上げて同期や先輩と居酒屋に繰り出してビールをがぶ飲み。次の日、宵越しのアルコールでふわふわして駅の階段を踏み外しそうになりながら会社に向かっていたら、テレビにうつっていることに気づいた何人かの人から連絡が入った。インタビューを再編集したものがおはよう日本のなかで流れるというので予約録画しておいたのを帰ってから見た。菓子パンの袋は舞っていなかった。寝ぐせはきちんと直そうと思う。

寝るときになって、せいちゃんが布団にきて、テレビを見たらじいじに会いたくなっちゃったと言うので、一緒になってめそめそした。

NHKのディレクターさんからは、これでひと通りの報道は終わりだという連絡がきた。わたしは何もしてないが一緒に乾杯で打ち上げしたい。

ト。

❖ 目次
学問のすゝめ 福沢諭吉
はじめに

Ⅰ章 今に死ぬ、どうしても書けぬ
作家の生活 源氏鶏太
書簡 明治四十年 二葉亭四迷
気まぐれ日記 大正十二年/十三年 武者小路実篤
夜なかに思つた事 森鷗外
手紙 大正十一年 北原白秋
明治四十二年当用日記 石川啄木
当分原稿御依頼謝絶 山本有三
手紙 一八六六年 ドストエフスキー
スランプ 夢野久作
手紙 大正八年/十年 芥川龍之介
坂口安吾との往復書簡 昭和二十九年 石川淳
愛妻日記 昭和五年 山本周五郎
書簡 昭和七年 小林多喜二
義務 太宰治
灰色の皺 松本清張
永久未完成型、いつもトルソー 丸山眞男
『放送朝日』は死んだ 梅棹忠夫
妥協する地点 安岡章太郎
井上ひさしの遅筆詫び状 井上ひさし
編集後記 『面白半分』編集部
かんづめ 宮尾登美子
有眠 向田邦子
引っ越しだったんです。 川上弘美
約束 リリー・フランキー
愛の対応、余生は反省 川上未映子
だれが理解するかあ、ぼけ。 町田康

Ⅱ章 編集者はつらいよ
手紙/はがき 昭和八年/十一年 萩原朔太郎
虚子さんの文章 滝井孝作
手紙/はがき 昭和四年/六年/十五年/十六年 堀辰雄
拝啓 編集長がた様 深沢七郎
作家と、挿絵画家と、編集者と 五味康祐
待つこと 小川国夫
バカラシ記者はつらいのだ 赤塚不二夫
変人 吉村昭
野坂昭如「失踪」事件始末 校條剛

Ⅲ章 〆切タイムスリップ
さようなら 團伊玖磨
「骨の肉」の思い出 河野多惠子
カンヅメ稼業に悔あり 五木寛之
神保町 2 片岡義男
けもの24時間 高橋留美子
一枚の写真、妻のヒトコト-
嫌になった、そのときに 椎名誠
国境と締切り 平出隆
自由であるということ 村山由佳
新しいスタート さくらももこ

Ⅳ章 助けておくれよ、家族
妻と作家は両立するか 神近市子・岡本かの子・今井邦子・宇野千代・中條百合子・美川きよ・平林たい子
愛猿記 子母澤寛
書簡 昭和九年 川端康成
異国の女への手紙 一八三三年 バルザック
一杯亭綺言 横溝正史
字を書く手 辻佐保子
『銀杏散りやまず』歴史紀行 辻邦生
おそ起きは三文の得 田中小実昌
執筆の日々 澁澤龍子
随筆家失格 澁澤龍彥
ミステリー作家の二十四時間 赤川次郎
僕は、とにかくよく眠る 中島らも
骨折り損のくたびれもうけ 三浦しをん

Ⅴ章 〆切幻覚作用
化物 野間宏
研究室裏の空想 木下杢太郎
水木しげる伝 水木しげる
直哉の夢 小川国夫
日々疲々 笹沢左保
腹立半分日記 昭和五十三年 筒井康隆
ストップ!!ひばりくん! 江口寿史
デッドライン 穂村弘
なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか 松尾豊
作家の時間割 冲方丁

Ⅵ章 それでも〆切はやってくる
締切り 井上靖
晩年の父犀星 室生朝子
私の履歴書 室生犀星
まぼろしの七里湖 大庭みな子
締切りがまた来る それが人生 伊集院静
物書き根性 ハルノ宵子
残花亭日暦 平成十三年 田辺聖子
最後の決断 山崎豊子

Ⅹ章 〆切の刑
ハナモゲラ語の思想 タモリ
読者へ 野坂昭如
奥付

著者紹介・出典
〆切のない世界 堀道広

「おなかすいていると思う、ぼく?」と聞いてくる澁澤龍彦のエピソード、再会が懐かしくて調べたら〆切本2をまさしく四年前に読んですっかりそのことを忘れていた。どんどん忘れて何度でも出会いたい。