まみ めも

つむじまがりといわれます

元彼の遺言状

週末は在宅で研修を受けていた。家族がいるので、ひとりになれるのは寝室しかなく、布団の上でパソコンをぽちぽちしながら講義をきいていた。カメラをオンにしている重鎮の先生が掛け軸を背景に煙草をくゆらしておりなかなかの見応え。テレビにうつる自分の姿や話し方の情緒のなさに愕然としたのだけれど、掛け軸の似合うような風情はどうしたら身につくのだろう。ときどきこどもたちがドアの隙間から様子を覗きにきてなにか囁いていく。

去年の春に庭先に植えたいちごが、ランナーをのばして、今年はすこし大きな粒をつけた。頃合いをみて赤くなったのを摘んでたべる。

エフ本。

「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司が亡くなった。学生時代に彼と交際していた弁護士の剣持麗子は、「犯人選考会」に参加し、依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走するが…。

第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。応募したときのタイトルは「三つ前の彼」だそうで、思わず三つ前まで(A long time ago in a galaxy far, far away…)遡ったけれど、ろくな男が出てこない。ダメじゃない男はダメだと思っていたのでしかたがないのだけれど、それにしてもひどいエピソードが現在進行形でうまれている。剣持麗子だったら絶対結婚しなかった。