まみ めも

つむじまがりといわれます

遠慮深いうたた寝

梅雨入りして遊歩道やよその庭のあじさいが目に鮮やか。花が重たくなって、垂れるように咲いていたりする。あじさい、花のひとつひとつ、株の中の花たち、集まって咲いているのがかわいい。ブーケが咲いているみたい。

あじさいが前にのめって集団で土下座をしとるようにも見える/吉岡太朗

天気予報がはずれて雨降りになったお迎え、保育園までせいちゃんが傘を持ってきてくれた。傘は用意してあったので、余分になった二本の傘をぶらさげて一緒に傘をさして歩く。げんちゃんが水たまりを全部踏んづけたりみみずをつついているのをかたわらで待っている。

ト。

日々の出来事、思い出、創作、手芸、ミュージカル…温かな眼で日常を掬い取り、物語の向こう側を描く9年ぶりのエッセイ集!

目次 : 1 遠慮深いうたた寝(集会、胆石、告白/ 地雷だらけの世界で ほか)/ 2 手芸と始球式(手芸と始球式/ 指と果物 ほか)/ 3 物語の向こう側(干刈さんの指/ 二次会へ ほか)/ 4 読書と本と(官能とユーモア 田辺聖子ジョゼと虎と魚たち』/ 恋をなくした時に読みたい本 ほか)

誰かが読んだ本について書いた文章を読むと、ものすごくときめく。ひとの感性を借りてもう一度味わいなおしたくなる。小川洋子のこちらとあちらのあわいを漂うようなエッセイもよかった。