金曜の朝は仕事にでるつもりで家を出て、駅の改札を通ったところで電話がなり、フクちゃんが腹痛で泣いているというのでとんぼ返りして仕事にいくのはやめにした。おなかが相変わらずゆるいのでちかくの小児科でみてもらうが、水分と糖分がとれていれば大丈夫、このまま経過するというので薬もでなかった。お昼ははや昼にして、おかゆを作り、わたしは弁当に用意していたサンドイッチを頬張った。午後はほとんど寝た。くもり空で部屋の中が薄暗いので、カーテンをすこしあけて、外の光で本を読んで過ごした。フクちゃん、夢を見ているのかときどきくくくと笑う。4時に家を出て駅前の八百屋に寄ってからセイちゃんのお迎えをしたが、帰り道でフクちゃんがおもらししてしまい、家についたら服からベビーカーまで盛大に汚れていた。泣きだしそうなフクちゃんを風呂場に連れていき、あったかいお湯で流してやり、パジャマに着替えさせたあと、汚れてしまった一切を石けんで洗い洗濯機に放り込んだ。
- 作者: 川上未映子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/13
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 182回
- この商品を含むブログ (87件) を見る
まるで夜の呼吸のようです。溶かした光で鳴っているようです。