まみ めも

つむじまがりといわれます

すべて真夜中の恋人たち

金曜の朝は仕事にでるつもりで家を出て、駅の改札を通ったところで電話がなり、フクちゃんが腹痛で泣いているというのでとんぼ返りして仕事にいくのはやめにした。おなかが相変わらずゆるいのでちかくの小児科でみてもらうが、水分と糖分がとれていれば大丈夫、このまま経過するというので薬もでなかった。お昼ははや昼にして、おかゆを作り、わたしは弁当に用意していたサンドイッチを頬張った。午後はほとんど寝た。くもり空で部屋の中が薄暗いので、カーテンをすこしあけて、外の光で本を読んで過ごした。フクちゃん、夢を見ているのかときどきくくくと笑う。4時に家を出て駅前の八百屋に寄ってからセイちゃんのお迎えをしたが、帰り道でフクちゃんがおもらししてしまい、家についたら服からベビーカーまで盛大に汚れていた。泣きだしそうなフクちゃんを風呂場に連れていき、あったかいお湯で流してやり、パジャマに着替えさせたあと、汚れてしまった一切を石けんで洗い洗濯機に放り込んだ。

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図書館本。ふだんはネットで予約したものばかり借りているが、このときは予約した本もあったけれどなんだかもっと読みたくて、単行本のコーナーをあいうえお順にながめていき、川上未映子にした。ピュアで胸くるしいような話で、久しぶりに恋する気分のしんどさときらめきを味わった。わたしも、好きなひとに会うときにお酒を飲まんとやってられんことがあった。朝からなんにも食べられずにグリーンラベルだけ飲んでデートに行ったこともあった。口が臭いといわれた。好きなひとの前でごはんを食べることが恥ずかしくて、お酒だけはぐいぐい飲んで、ぽろぽろごはんをこぼした。誰の人生にも登場できない、自分の人生もよそ様の借りものであるかのようないい加減さでしか生きられない、そういう感慨を久しぶりで思い出した。冬子さんに寄り添いたくなって、ショパンの子守唄をきく。つかまえられないメロディー、とりとめのなさが心地よい。

まるで夜の呼吸のようです。溶かした光で鳴っているようです。