まみ めも

つむじまがりといわれます

2016-01-01から1年間の記事一覧

目撃

きのうが仕事納め。今週のサンドイッチの具は、赤かぶのせん切りとくるみのバルサミコ和えのサラダにレタスとチーズ、もも肉。前はサンドイッチをサランラップで包んでいたけれど、この頃はそれもしないでポリ袋につっこんだだけのものを巾着にいれて持って…

物しか書けなかった物書き

ちょっと前に実家から送られてきた荷物の中に、大根と白菜が入っていた。実家の裏で畑をしていたじんさのじいちゃんが丹精したものだという。「じんさのじいちゃん」と屋号で呼ばれていたので、本当のところの名前がわからない。知っていたのかもしれないが…

わたしを離さないで

連休は母が遊びにきて慰められたのだった。金曜は新幹線の駅までセイちゃんとフクちゃんとお迎えにでて、デパートでこどもたちのくつとおもちゃを買ってもらった。大変な人出でこどもたちがぼんやりしてきたのでデパ地下で骨つきのもも肉を買ってから駅ビル…

フレンチ・コネクション

冬至だった21日は、帰ってからかぼちゃとさつまいもとあんこでいとこ煮を作り、夜はゆずのお風呂にした。実家から届いた凸凹のゆずがふたつあったけれど、前にゆずを湯船に浮かべたら酸のせいか肌がぴりぴりしてこどもたちが浸かっていられなかった、今年は…

ともだちは実はひとりだけなんです

日曜は駅のむこうがわにあるおでんやで忘年会だった。がたぴししている古いお店で、おでんの出汁が壁にも柱にもふすまにもしみ込んでいるようなセピアの色のなかでおでんがぐつぐつ煮えていた。瓶ビールをグラスに注いで、から揚げにおでんにもつ煮込み、炊…

来ちゃった

土曜は本当に久しぶりに街に出たので、なんとなく華やかな気持ちで、半年ぶりくらいにマスカラなんて塗ったりし、たのだけれど、子守にくたびれたあげくに時間切れで自分の買い物が一切かなわず、しょんぼりしてしまった。しょんぼりした気持ちを受けとめて…

マトリックス

やっと形になったと思った仕事のひとつが迷走しだしてなんとなく落ちつかない一週間だった。年末年始のパーティーシーズンに向けて、パーティーの予定はひとつもないけれど、フーちゃんのおっぱいをやめようかと思ったりもしたけれど、セイちゃんとフクちゃ…

2DKクッキン

遊歩道に赤い花とも実ともつかないものがぽちぽちと垂れ下がっている木があって、しばらく前から気になっていた。はじめ、ブラジル原産というウキツリボクかと思ったけれど、さきっぽに黄色い花がついていない。朝、ゆっくり観察したいとおもうけれど、なか…

世界のおばあちゃん料理

実家から蟹。香箱蟹が3杯に松葉蟹が1杯。香箱の脚をつまみあげてつついていると、なんとなく無口になって、きょうのごはんは静かだねと笑いあう。窓の外は風がびゅうびゅう吹いている。内子の鮮やかな朱色を淡い黄金色の蟹酢にひたして口にいれる。香箱蟹は…

裏窓

あまりに肥えすぎてきたので、このごろはエレベーターやエスカレーターをやめにして階段をつかい、スクワットを1日に100回くらい、会社を出てから最寄りの駅まで5分ほど小走りするというのをやっている。体重はちっとも減らない、体脂肪率は1%減った、下っ腹…

猫の本棚

月曜と火曜は、ここら辺の日の入り時刻が16時28分13秒で、一年の中でいちばん早いのだった。この時季は、なんとなく夕暮れが底をつく感じで、きょうからはどんどん夕暮れがゆっくりやってくると思うだけで気分がのんびり明るくなる。きょうは2秒日の入りが遅…

はじめての短歌

27日は宿氏の38歳の誕生日だった。フクちゃんが体調を崩していたので、ケーキはおあずけ、それでも、やっぱりお誕生日の日は祝いたい気がして、なんだかいろいろ食べたい、という漠然とした要求にこたえるためにスーパーへ繰り出し、あれこれ買い込んで、昼…

続・荒野の七人

金曜の朝、家を出て3分で、フーちゃんのおなかの調子がわるいしらせに呼び戻されてそのまま休み。病院に連れていくと、時間が解決するものだから、週末を過ぎればよくなるだろうという話で、その話を宿氏にメールして伝えたら、恋愛相談みたいだと返事がきた…

私は猫ストーカー

少し前に、セイちゃんが女の子から手紙をもらってきた。まだまだ話しことばと書きことばが揺らいでいるらしく、「でいすきだよ」と書いてある。一筆箋二枚のかわいらしい手紙の中に「でいすきだよ」が三回あった。おおちのひとみんなでいすきだよ、と書いて…

餃子バンザイ!

フクちゃんの熱は日曜の夜まで38℃のK点越えで、アルピニーを二度入れた。今朝はやっと平熱になったけれど、うどんをやっと半人前たべるくらいなので休ませた。ごほごほした咳が続き、食欲のおちたせいでむちむちだった体がほっそり頼りなくなってしまった。…

愛と青春の旅だち

石浦はひげを剃ったあとで黒星がたてこんでしまった。スポーツ新聞の記事で、石浦姓が一向一揆で離散したというのが出ていた。その石浦の親戚筋というのが、ちいさい頃にお習字に通っていたお寺さんなのだった。少し独特な字を書くごぼさん(いなかではお坊…

拳闘士の休息

金曜は有給をとるつもりで、木曜には実験を3つ掛け持ちしててんやわんやで終わらせた、MajiでKaeる5秒前に外線電話がかかってきて、フクちゃんがお熱なのだった。金曜に予定していたあれやこれやはことごとくおじゃんになり、おかゆを炊き、フクちゃんを病院…

007 サンダーボール作戦

フクちゃんが園で仲良くしているお友達の家が、駅のそばで床屋をやっている。そこで、セイちゃんとフクちゃんが床屋デビューをした。買い物をすませ、カットをはじめた頃合いにのぞきにいくと、セイちゃんはお母さんに、フクちゃんはおばあちゃんにはさみを…

猫のエッセイ 珠玉の35選

フクちゃんのはらいたがようやく治った。おでんは鍋の中が三巡め。つゆと具を継ぎ足ししているので、底の方に居座り続けている大根なんかは半ば溶けかかり、セピアを通り越した色合いに染まっている。つゆも透明度がうしなわれて、混沌としてきていて、なん…

買い物とわたし

場所中は帰り道の乗り換え駅で走る。そうすると8分はやい電車に乗り継ぐことができて、うまくいけば家に着いてすぐテレビのスイッチをいれると大関戦に間に合う。遠藤が白鵬を寄り切りでくだした取組をオンタイムでみたのはすごく興奮した。いい相撲だった。…

フクちゃんのはらいたがなかなか治らない。白鵬が1000勝をあげた日は、おなかが痛くて園でしくしく泣いてしまったらしい。今週はうどんやおかゆを煮る日々。おでんの鍋は二回転した。遠藤が三大関撃破の快進撃。石浦も元気がいい。石浦は顔つきもいいと思う…

とりつくしま

先週末、久しぶりにカレーを煮た。カレーを煮ると誰かの具合が悪くなるジンクスがあったけれど、今回はカレーを仕込む前から若干フラグ気味だったのが、持ちこたえて今に至る。週末はフクちゃんがお腹を痛くして少しだけ熱を出した。土曜の朝におかゆを炊き…

図書館ねこデューイ

月曜の帰り道、こどもたちを連れて家まであとひと息、大通りから曲がったところで、近くの小学校の校舎の上あたり、南西の空を緑と黄色がスパークして斜めにすべりおちていった。炎が尾をひくのが見えるような大きな大きな流れ星だった。セイちゃんとフクち…

ハンニバル

18で上京したときに、いとこのたまちゃんと、おばちゃんと、3人で東京をぶらぶらして、駅ビルのドラッグストアでまゆげを描く鉛筆を買った。めったにまともな化粧をしないまま、それでもずいぶんチビてきて、もったいないようなセンチメンタルな気持ちで大事…

羊たちの沈黙

土曜の朝は薄曇りだったけれど、そのうち日が出てきたので公園でピクニックすることにして、鍋でごはんを炊いておにぎりを作る。しそわかめ、海苔の佃煮、ゆかりに明太子、塩昆布。おかずは作り置きの肉団子、おやつに小魚とチーズをもって、行きしなのスー…

サンマの丸かじり

食パンが余っていたので久しぶりに人参を千切りにしてレーズンとドレッシングとバルサミコ酢で和えたサラダを作り、人参サンドイッチを用意する。トーストした食パンに辛子とマヨネーズを広げ、到来物のブルーチーズ、サニーレタスを二枚、サラダをこんもり…

『罪と罰』を読まない

1日は7年前に結婚式をあげた日で、入籍の日と結婚式の日と、どちらもなんとなく記念日ということになっており、家に帰ると食卓にガーベラの花束があった。記念日の夕飯はオムライス。もも肉とミックスベジタブルでこしらえたケチャップライスの上に目玉焼き…

ニック・オブ・タイム

園の遠足があって、お弁当がいるというので、前の日におかずをこしらえておく。甘くした卵焼き、もも肉の照り焼き、人参の甘煮、ピーマンと塩昆布の炒めもの、塩ゆでしたブロッコリー。新米も研いで水につけておく。いつもはお焦げにするために水をぎりぎり…

忘れられた巨人

日が暮れるのが早くなって、遊歩道から西に向かって帰る道の向こうに透明な夕焼けが広がる。胸の奥に切ない気持ちがもりもりしてきて、チョコレートがおいしい。チョコレートは年中おいしいけれど、秋のチョコレートは格別で、ラミーをひとかけ、夕飯の支度…

ボビー・フィッシャーを探して

宿氏が九州の出張から帰ってきた。お土産は三日月屋のクロワッサン、ふくやの明太子、とおりもんにはかたんもん、おっしょいラーメン。三日月屋のクロワッサンは屋号を三日月というだけあって、きちんと三日月パンのの名に恥じない形になっている。いっとき…