まみ めも

つむじまがりといわれます

あんぱんジャムパンクリームパン 女三人モヤモヤ日記

火曜の朝にまたげんちゃんが熱を出して、休みに次ぐ休みで連休に突入。冴えない出だし。ご機嫌をとろうと三輪車で小児科に出かけ、薬局でヤクルトを飲ませ、サトちゃんに乗せ、さあ帰ろうというところで駄々っ子になってしまい、午前11時の灼熱のアスファルトに寝転んで動かなくなってしまった。10キロの二歳児を抱きかかえ、三輪車を押しながら、へどろのようにどろどろにへばって帰宅。冷房のはいった部屋に入ってなんとか輪郭を取り戻す。

ト。

神戸在住のライター・青山ゆみこ、
東京で働く校正者・牟田都子、
琵琶湖のほとりで暮らす翻訳家・村井理子。

いろいろありながらも平和に生きてきた3人を(そして世界中を)疫病の影が覆い、生活は一変。


さあ、たいへん。めっちゃ辛い。
——そうだ、交換日記をやろう。きっとみんな、同じ気持ちを抱えているだろうから。


仕事、急に増えた家事、家族やペットのこと、必死で探したほっとする時間。
人生を揺るがす出来事を前に、戸惑い、恐れ、苦しむ。
でも、おいしいものを食べて、みんなで話せば何とかやっていけるかも。
日々のモヤモヤを3人でつづるエッセイ集。


不安だらけだけど、おしゃべりしてひと息入れよ?

 

【目次】
・人物紹介
・まえがき


1 小さくなった世界
2 猫だけが変わらない
3 ひとりぼっち
4 絶望しても生きている
5 こわくてたまらない
6 記憶の鍋のフタ

2 おこもり生活を支えた美味しいもの
・暑苦しいほどの焼きそば愛
エンゲル係数が止まらない
・15年ぶりのパンケーキ


7 良いニュースは小声で語られる
8 途方に暮れる
9 三人から始めよう
10 できれば機嫌よくいきたい
11 みんなどうしてるんだろう
12 紙一重


13 わたしの初めての猫
14 最後かもしれない
15 当たり前を取り戻す

5 なくて困った!
・災い転じて!?
・なくて困った事務用品
・図書館が閉まった

6 緊急事態宣言が解除されて
16 モヤモヤとともに
17 小さきものの呟き
18 コロナ、その後

・あとがき1
・あとがき2

いつまで続くかわからないこの世の中でなんとかやっていくしかない。ページをひらくよろこびだけはいつまでもあってくれますように。

人生に教えなんてない、あるのは経験のみじゃ!村井理子

しくじり家族

月曜の朝にげんちゃんが熱を出し、高熱が続いてずーっと休み。火曜と木曜は昼前まで会社にいって、金曜やっと一日仕事ができたと思ったら終業十分前に電話が鳴って、熱のしらせであわてて帰る。RSウイルスの疑い。休みの日、気晴らしにお外にでると、のりものを指差してぴーぽーみたの、ばすのるの、とずっとお話している。こわがりで、雀がちゅんとしたり猫がにゃあとするとワーンと泣き出す。バカ姉弟のおねいをゆびさして、げんちゃん、と自分で言っている。おぶっている背中から、おもーい、まま、ばんばーれー、だいつき、わお!と励ましてくださる。いつか思い出す重さになると思いながら歩く。

老犬を抱えて帰るいつか思い出す重さになると思いながら /岡野大嗣

しくじり家族

しくじり家族

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ト。

葬儀はカオス。耳が聴こえない、父と母。宗教にハマる、祖母。暴力的な、祖父。ややこしい家族との関係が愛しくなる。不器用な一家の再構築エッセイ。“ぼくの家族は誰も手話が使えなかった。聴こえない父と母の言語である手話を、誰も覚えようとしなかった。祖母も祖父も、ふたりの伯母も。唯一、家族のなかでぼくだけが下手くそなりにも手話を自然に習得し、両親と「会話」していた。

「兄の終い」もなかなかだったけれど「しくじり家族」もなかなかのもんだった。ややこしさがこんがらがってほどけなくなってくるといっぱしのしくじり家族の出来上がり。

 

人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本

金曜の帰り道、雨が降り続いたあとで触れるものみなぶよぶよにしそうなものすごい湿気だった。仕事のあとで朝の雨でやっぱりぶよぶよになった靴に足をいれてうんざりしながら歩いていたら、ジーと蝉がひと声だけ鳴いて幻のようにそのあとは雨と車のエンジン音だけ。土曜の朝も、蝉がジーとひと声だけ鳴いたら、気温がぐんぐん上がって夏の入り口に立っていた。

ト。

第1章 サイゼリヤに見る「チェーン店進化論」(素材にこだわるサイゼリヤサイゼリヤの本当に安い商品 ほか)
第2章 食のプロが唸ったファミレスチェーンのポイント(メニューに隙がないガスト;デニーズで奇跡のカレーを発見! ほか)
第3章 ファストフードを侮るなかれ(マクドナルドの肉はうまい;マクドナルドの本物志向 ほか)
第4章 メジャーチェーンを脅かすライバルたち(庶民の味方。驚きの大陸系デカ盛り中華;大陸系中華がもたらした思わぬ余録を楽しむ方法 ほか)

ロイヤルホストに対する憧れをこじらせてロイホっぽさという点だけで皿を探し続けている。リムがフリルのオーバルのお皿はネットにたくさん売られてあるのだけれど、ロイホっぽさというフィルターを通すと一気に少なくなり買いあぐねている。イナダシュンスケと平野紗季子の最強タッグでロイホのプレートをプロデュースしてくれないかな。

小学生日記

四時前に目が覚めて眠れない。つぴつぴと囀りがきこえ、空が明けていくときこえなくなった。日の出は4時32分。風はないけれど窓ぎわからひんやりした空気が流れ込んでくる。

きょうは七夕で、ふーちゃんの誕生日。六年前、予定日を一週間すぎたので陣痛促進剤を使ったらものすごい勢いで陣痛がきて、あっという間にうまれた。お医者が、27年の7月7日で七並びで覚えやすいね、といった。おなかから出てきて六年たったふーちゃんは、短冊に「こいできますように」とかくようなおませさんになっている。思わず「恋とは」と詰め寄ってしまった。好きな男の子はいがぐり頭のえいじくん。夕飯はから揚げのリクエスト。

ブ。

母と行くフリマのこと、学校でのいじめ、受験、新生活に戸惑う兄の様子……曇りのない瞳と、まっすぐでナイーブな感性でとらえた小学生の日々。各界で話題騒然となった、瞠目の第一作文集!

フリマとわたし/モトイと日本語/太秦のオードリー/おばあちゃんのつむぎ/ポテトサラダにさよなら/ひとりで行く渋谷/移動教室/ニューヨーク大停電/ラジオの夏休み/昼間の電車〔ほか〕

お友だちの家にポテトサラダを持っていく話、よかった。心配な友だちのところにおかずを持っていきたいお母さんの気持ち、そのとき選ぶおかずがポテトサラダなところがぐっとくる。

ももこの話

平日の決まった曜日(たぶん)の夕方に、同じ駅の同じ電車の同じ車両に乗り込んでくる父子がいる。二歳半くらいのその子がかわいくて、一緒になるとマスクの下でにやにやしてしまう。お父さんもその子がかわいくてたまらない様子で、座席の隣に座ってほっぺを両側からむにゅっと触ったりしている。電車を降りて駅から出るところでおとうさんに「どうしておうちにかえるの?」と聞いていて、おとうさん、ウーンと困っていた。こういうときは八作風にオーガニックに「なるほど」と答えたいところ。商店街のほうへ帰っていった。

歯医者通いで午後半休をとった六月初旬に久しぶりの「ブ」活で買った中の一冊。

思考のレッスン 丸谷才一

某飲某食デパ地下絵日記 東海林さだお

星の子 今村夏子

ももこの話 さくらももこ

小学生日記 華恵

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米原万里

蚊がいる 穂村弘

110円の均一本七冊、ポイントを使って〆て605円也。久しぶりにいくと本の顔触れが変わっていい感じになっていた。

いつも食べきれなかった給食。父ヒロシに懐メロを教えるのに苦労したお風呂の時間。おこづかいをつぎこんだ紙しばい屋。黄金の小学三年生時代──まる子だったあのころのつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑ったあとは、ほんわか胸があったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。巻末Q&A収録。

さくらももこのエッセイシリーズは少しずつ買い集めたい。読んだあとでセイちゃんに渡したらにやにやしながらあっという間に読み終えていた。

風の便り

一年で一番遅い夕暮れを迎えた。いつのまにか庭の百日紅が咲いている。てっぺんのほうから咲くので、いつも気づいたときにはすっかり咲いている。今年は、二階の百日紅の花が咲く窓に近く寝ているふくちゃんが、咲いているよと教えてくれた。また百日紅だけが鮮やかに咲き続ける夏がやってくる。

風の便り

風の便り

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ト。

君のよさは、ながくともに暮らしているうちに、いつか自然にこちらの心に映ってくるような性質のものです。太宰治に師事した作家が、1950年代に綴ったつつましやかな全11編の随筆集。各章扉に糊付けの小さな絵あり。

風の便りなんて風流なことは、ネットのおかげでなくなってしまいつつあるけれど、それでも消息のしれなくなってしまった人たちにときどき思いを馳せる。あの人やあの人、どうしてるだろうか。もう会えないのかな。

アバラーのぼうけん

げんちゃん、急にこわがりになり、往来で猫がにゃあと近づいてきたら大泣きした。腕に蚊がとまっても泣きだして刺されるがままで、庭先をだんごむしが歩いていると「コワイ」「コワイ」と腰がひけている。

ふーちゃんもついにサッカーをはじめた。体験入団の初日はもじもじしてどうなることかと思ったが三年生の女の子が手をつないで走ってくれたら終わるころにはすっかり解凍されて、年上の男の子をダメ出しするまでになりやる気満々になっていた。

ト。

ヘンリーくんの飼い犬アバラーは、まいごになってしまいました。家じゅうで買い物に行ったとき、町のまん中ではぐれてしまったのです。さあ、どうすればヘンリーくんのもとへ帰れるでしょうか。アバラーの行くさきざきではちゃめちゃな事件が起こります。

再読ながらお見事な筆っぷりで、もう一度存分にアバラーの気持ちを味わった。