げんちゃんが夏休み前に持ち帰ってきたあさがおの鉢植えが庭で野ざらしになっていたのが、雨続きの晴れ間に狂い咲きをして、26個の花をひらいていた。蝉はまだ鳴いているし、銀杏の実が地面をよごしているし、かと思えば野菜が正月かと思うくらい高値をつけているが新米は安くて、なんかむちゃくちゃな秋。ていうか秋なのか。副鼻腔炎がくすぶり続けて、二週間ぶり三度めの耳鼻科へ。アレルギーの検査をしてはどうかと提案をされたので、受けることにした。ぽちっとなで血をとって、結果はまた後日。朝に飲む薬、夕に飲む薬、朝夕に飲む薬、就寝前に飲む薬があり、それを考えるだけでちょっとくたびれてしまう。なんとなく辻褄をあわせて飲もう。
卜。
「うそ請負人」となったみのり、52歳の誕生日をひとりで静かに祝う佐江子さん、祖父の遺品の幸福な行先を探すえいちゃん…。日常の困ったことどもをやり過ごし、目の前の「今」を生き延びる力をくれる物語11篇。
第三の悪癖
誕生日の一日
レスピロ
うそコンシェルジュ
うそコンシェルジュ続 うその需要と供給の苦悩篇
通り過ぎる場所に座って
我が社の心霊写真
食事の文脈
買い増しの顚末
二千回飲みに行ったあとに
居残りの彼女
うそがうそを呼んで、といってもちょっと違ううその連鎖で、なんだこれは。あまりうそがつけないので、うそコンシェルジュに頼りたい気持ちはある。






