まみ めも

つむじまがりといわれます

なんやかんや日記

昨冬まで使っていたブーツは、いまのオフィスの床と相性がいいんだか悪いんだがわからないが、左足を踏むときにきゅ、きゅ、と音がする。鳴き砂のようで風流といえば風流なんだけれど、気になっていたので似たようなブーツを買い替えた。ZARAキッズでライン…

人間じゃない

柿が八百屋に並びはじめると、お父さんの最期の日々を思い出す。あのころはいろいろしんどいことが重なったので、それをなんとか生きて過ごしたことがひとつの自信になってしまった。週末に実家からたくさんの柿が届いたので、バジリコとバルサミコとオリー…

ホシは誰だ?

埼玉県民の日というよくわからない日が一年に一度あり、納得はいかないが小中学校が休みになる。仕事は休みにならない。秋口に小学生の留守番はごみ捨ての間の短い時間でも虐待だとか穏やかでないニュースがあり、びびって早々に休みをとっていたので、つい…

かのこちゃんとマドレーヌ夫人

先週はじめて三者面談というものがあった。お昼で在宅の仕事をあがり、ビールを一本だけ飲んで、ブックオフで時間をつぶし、東海林さだおを一冊選んでから中学校にいく。校庭で部活をやっている集団を首をのばしてみていたら、せいちゃんがこっちを見つけて…

昨日のパスタ

雨が降ったら一気に冷えてきて、窓際の定位置で仕事をしていると窓からそくそくと秋の気配が伝わってくる。生まれ育った日本海側の町は雨が多くふとんをなかなか干せなかったので、晴れた日に家にいると意地のようにふとんを干してしまう。秋の日差しは傾き…

みずうみ

いつもこの季節にはなにを着て過ごしているのかわからなくなる。ひさしぶりに薄手の黒いカーディガンをひっぱりだして広げてみたら、虫くいなのかあちこちに穴があいていた。すかしてみたら星空みたい。星空、迷いなく捨てる。 みずうみ(新潮文庫) 作者:川…

春のこわいもの

打ち上げの帰りにふらふら歩いていたら最寄りのコンビニの前でたむろする集団に声をかけられて、よくみたら知り合いだった。油断できない。招きいれられ、調子にのって日付が変わるころからビールを二本飲んでしまい、次の日は使いものにならんかった。コン…

万感のおもい

ハロウィンなんて自分には縁のないイベントだと思っていたけれど、お誘いがあったので、フライングタイガーにいって、あれやこれやを買い込んだ。ついでにナマケモノのぬいぐるみも買った。果たして仮装なのかはわからないけれど、前からにくからず思ってい…

新聞記者

今年の金木犀は11日だった。家の前の遊歩道のは13日。 げんちゃんがはじめての遠足で、早起きしてお弁当作り。なにを入れるのかなんべんも念を押して、こんぶのおにぎり、から揚げ、たまごやき、たこさんウインナー、枝豆、すみっコぐらしのかまぼこ(しろく…

Neverland Diner-二度と行けないあの店で

なんの予定もない連休で、ピザでも焼こうかと生地を捏ねてねかしていたら、あれよあれよと人が集まることになり、ピザでは足りずすしやから揚げやアルコールの差し入れが次々に集まってなんとかなった。そのまま三人が泊まり、次の日も四人が泊まるというの…

映画の木洩れ日

日曜にげんちゃんの体がどんどんあつくなり、そのまま水曜まで高熱が続いた。なにがたべたい?ときくと、きつねうどん、あぶらげはいれないで、と一休さんのとんちのようなことを言ってくる。イナダシュンスケの概念の豚汁にならえばあぶらげを似た汁をうど…

ジョージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり

十月になったというのにツクツクボウシが鳴いていた。ひとりぼっちで誰にも会えないでいるのかも。飲み会のときに、みんなといてにぎやかなときが一番さみしくなる、と話していた女の子を思い出す。そのタイプかもしれない。みんなの中にいるさみしさと、誰…

ナミヤ雑貨店の奇蹟

夏のつかれがでたのか、順繰りに家人の胃腸の具合がよろしくなくなり、休みがちな九月の終わりだった。もともと予定していたおやすみがあって、ようやく看病のないひとり時間。文庫本をかばんにいれてコーヒー屋にでかける途中、自転車をこいでいたら、歩道…

赤い長靴

半年に一度の通院と人間ドックの検査結果をがほとんど同時にきて、いつのまにか貧血がすすんでいるのがわかった。人間ドックの検査結果には貧血に加えて肝酵素が基準値よりちょっとだけ低く、尿に細菌とタンパク質が陽性で、とりあえず再検査にいってこいと…

変な家

連休らしいことをしようと、朝の予定のない一日、家族でロイホにいってモーニングをした。目玉焼きがふたつのったプレートを頼む。なんとなくおなかがいっぱいのままみるみる胃の調子が冴えなくなり、夜はみんなが餃子を焼いてたべるのを後目にくったりとソ…

芥川賞を取らなかった名作たち

保育園のお迎えでとびついてきたげんちゃんが実は熱を出していて、きょうは休み。本当にただ熱があるだけで、38.9度あるというのに帰り道で車とかけっこしていた。ふとんに入るころにはからだの熱はおさまり、朝はすこし寝坊して起きてきて、クロワッサンと…

できない相談

せいちゃんの学校があって弁当がいるというので、いつもより少しだけはやく起きる土曜日。ふたりで台所にならんで弁当のおかずを作る。せいちゃんが卵ふたつのたまご焼きをつくっている横で人参を型抜きし、赤ウインナーを蛸さんにし、ちくわの磯辺焼きの下…

犬を盗む

こどもたちの夏休みがおわり、きょうが弁当最終日。ふみちゃんからはオムライスのリクエストがあり、新学期でしょんぼり気味のふみちゃんのために、すみっコぐらしのかまぼこを買い、たことかににしたウインナーを入れる。 ずっと休んでいた人も無事に仕事が…

家族喰い

いなかから帰る一日前にげんちゃんが熱を出し、手足とおしりに発疹もあり、熱が出ていないタイミングでなんとか家に戻ってきたけれど、そのまま熱が続いてぐずり倒すので休みをとりずるずると十連休になってしまった。ふみちゃんものどの痛みで、いやな咳を…

夏と花火と私の死体

いなかに戻り、墓参りジョイフルプールビールプール海すいか居酒屋ビール餃子ビールガリガリ君。プールサイドに流れるFMで懐かしいメロディ(徳永英明の「夢を信じて」と判明)を聞きながら東海林さだおをぺらぺらと読む。プールは湧き水で、ぎらぎらの陽射…

川端康成の話をしようじゃないか

夏休み初日。かたやずっと休みの人が、転職の相談にいってくるといってでかけていった。帰ってきてから話を聞くと、相談した相手は旅行会社をやめて芸人を志し、そのあとで庭師をやっているとかなんとかで、経歴がむちゃくちゃすぎて果たして相談相手として…

パセリカレーの立ち話

先週末は元同僚が11人、こどもが2人遊びにきてわいわいやった。人の多さにエアコンの効きが限界になり汗をかきながらビールを飲んだ。ひと家族四人が泊まっていき、次の朝はロイホのモーニングをキメた。二日酔いでドリンクバーだけ。ドリンクバーにサラダと…

MISSING

友だち家族の母子12人(うち5人がわが家)と一泊二日でプールざんまいをしてきた。陽射しがたまらなくじりじりとし、水はあまりに冷たく、ちょうどよいところがないと思う母をしり目に、こどもたちはみんなプールではしゃいでいて、若さを見せつけられた。ウ…

キッチンが呼んでる!

思い切ってふたつ休みをとって四連休。あれやこれやが気になるけれども、めちゃくちゃ仕事のできる先輩が良きにはからっておきますとフォローを約束してくれたので気兼ねなく。入社して半年が過ぎたけれども、先輩のすごさに圧倒され続けていて、影武者が何…

6時間後に君は死ぬ

夏が一気にやってきて、サニーデイサービスだけを繰り返しきいている。庭のさるすべりが伐られてしまったことがあとからじわじわと効いてくる。よその庭のさるすべりを見かけるたび、うちの庭に咲いていた花の鮮やかさとはちがうなあと思い出してしまう。な…

ネット右翼になった父

たなばたがお誕生日のふみちゃん、例年どおりごはんはオムライスのリクエスト。週末にケーキを準備してお祝いをした。ことしはパイナップルでケーキを作ってほしいというので、ここぞと缶詰の輪になったパイナップルをふたつ並べて8の字をつくる。たなばたの…

世界から猫が消えたなら

日曜日の午後、自転車をこいでいるときに、ふみちゃんが、お母ちゃんせみがないているねと教えてくれて、蝉の鳴き声に気がついた。聞こえていたはずなのにちっとも気がつかなかった。前日のまとわりつくような湿気が抜けて、ページをめくるように一気に夏だ…

斜陽

げんちゃんの一人称がげんちゃんからおれになったなと思っていたらこないだついにおれさまが出たので笑ってしまった。せいちゃんが小さいときにおいらと言っていたのを思い出す。せいちゃんはゆくゆくはわしを使いたいと言っていた気がする。げんちゃんはむ…

居場所がないのがつらいです

県境をふたつこえて海や浜行きの電車に乗る三日間が終わった。海や浜という字の誘惑に踏み外してしまいそうになるのを踏みとどまったぶん、最終日の帰りに服を買って散財しそのまま夜の町へ繰り出した。三日目の朝は体育祭のせいちゃんの弁当がいるので億劫…

青豆とうふ

週明けから日帰りで三日間桜木町に通っている。ここのところ出勤は週に二回、始発二本目のちょっぱや出をしていたので、のぼりの満員電車にぎゅうぎゅうに詰められて、電車を降りるときには塩もみされてしぼられたきゅうりみたいにくたくたになった。 週末の…