まみ めも

つむじまがりといわれます

愛のひだりがわ

感染の一挙拡大でこの週末から保育園が無期限の休園になってしまった。保健所がパンクしていて情報がまったく入ってこない。家族が濃厚接触者にあたる可能性の有無もわからない状況で会社からは出社するなといわれ、在宅勤務もないため有給休暇をくいつぶす…

もう一杯、飲む?

日曜の夜に誕生日を祝ってもらった。お惣菜の並んだテーブルは色彩と栄養の偏りが過ぎる。赤いスパークリングワインを開けた。お祝いに花束と折り紙と寄せ書きの手紙をもらった。せいちゃんとふくちゃんはふたりでイオンの花屋にいって花を選んでくれた。淡…

おいしいものでできている

年に何度か、緑道沿いの茂りすぎた植木や雑草が伐られるのだけれども、今年の夏だったか秋だったかは例年より容赦なく刈り込まれてしまった。毎年この季節に開花をたのしみにしているちいさな白梅の枝も蕾をとったあとのブロッコリーみたいに虚しくなって「…

誰か-Somebody

仕事始めの帰りに駅前で八百屋に寄り、ショップカードを出したときにレジから流れるハッピーバースデーがフライングで誕生日を祝ってくれるのが恒例になりつつある。誕生日のことなんてまったく忘れているので不意をつかれるうえ、レジが混み合う時間帯にみ…

13階段

お正月休みが明ける前の日、ふるさとのお友だちが会いに来てくれた。愛猫の病気からひょんなことでつながりが生まれ、久しぶりに連絡をくれたのだった。十年ぶりに会う彼女はおっとりふんわりすべすべしたままで、いろんなお餅をついてお土産に持ってきてく…

地下街の雨

お正月、鎌倉の山の上でご近所さんのお宅におよばれをし、庭先の薪ストーブでいろんなものを焼いて食べた。キッチンのわきに部屋がありスタンウェイのグランドピアノがおいてあり、ドビュッシーのアラベスクとシベリウスの樅の木を聴かせてもらった。しなや…

わたしの、本のある日々

ゆく年くる年を見てからあけましておめでとうを言い合い布団に入って朝はいつもよりずいぶん遅くまで寝た。おそ朝のあとで散歩した公園でおおきく富士山が見えた。二択の問いの正解をあえて言わなかったのでいられなくなり早々に家に帰ってきた。駅前のイト…

下着の捨てどき

いちごと蒲鉾の値上がりっぷりに目を見張る歳の瀬。週末、いちごは諦めてチョコレートクリームのビスケットケーキを作る。ミートローフ(到来もの)とビーフシチュー(到来もの)を並べて、パンをこね、フライドポテトを揚げて、クリスマス会をした。こども…

縁もゆかりもあったのだ

しばらく駅のホームでのりにのっている女の人を見かけなかった。いつもの時間にいつもの駅のいつもの階段を降りていくと、そこだけ躍動感あふれる足もとから存在を確認し彼女の姿が見えることをたのしみにしていた。ときにはハンドタオルを振り回し、スマー…

みじかい眠りにつく前に

クリスマスが近づくなか、せいちゃんがお小遣いをはたいておもちゃを買った。置き配の荷物を玄関から持ち込んで、弟妹をはべらせて箱を開けていたけれど、中身を覗いた途端まちがえちゃったと慌てて台所にやってきた。クリスマスプレゼントの包みを開けてし…

真剣師 小池重明

用事があり昼で仕事をあがる。ブックサンタをやりたくて、乗り換え駅のそばのデパートの本屋に行く。はじめて入る本屋で本棚を眺めていたら、そんなつもりはなかったのに安房直子コレクションの7を見つけた。ブックサンタで贈る本は絵本の棚から探す。こども…

なんで家族を続けるの?

日曜日、げんちゃんをおぶい、ふーたんを後ろのシートに乗せて、せいちゃんと自転車を漕いで古本いちに行ってきた。寒空の下に本が並んでいて、気分が否応なく盛り上がる。せいちゃんとふーたんには、好きな本を一冊ずつ選ばせる。自分にも一冊。 織田信長な…

すべてがFになる

この冬一番早い夕暮れは日曜と週明けの月曜で、日の入りは16:18:11になる。火曜は夕暮れが二秒のびて16:18:13で、たった二秒がうれしい。雨降りで日の入りなんか見えないけれど、そんなことまったく気にしない。シングルベッドをふたつ並べて、げんちゃんと…

ぼんくら

先週末、ひとつ歳を重ねる夫の方が家の中にいて、せいちゃんとふくちゃんがお小遣いで花束をプレゼントしたいというので付き合ってイオンの花屋へ行った。せいちゃんが花を選ぶ。せいちゃんが四百円、福ちゃんが五百円、健気なふたりにグッときたので百五十…

全員悪人

ふくちゃんのお弁当のため、五時に目覚ましをセットする。リクエストのおかずをお弁当の絵の中に描いてもらって、その地図を頼りにおかずを詰めていく。 ブロッコリー トメートー きん玉ご きん玉ご てりやき バターコーン にん人 ごはん のりたま ニンジン…

パチンコ

帰省から戻ってきた休み明け、せいちゃんとふくちゃんは家の鍵をランドセルに付け替え忘れ、荷物を玄関先に放り出してお友だちの家にお世話になっていた。ランドセルと手提げが門の内側に散らばっている。思わず写真を撮っておかあさんに送ってみたら、なん…

辺境・近境

三回忌で実家に帰った。親戚がわやわや集まり賑やかに過ごす。とんぼが人懐こくまわりを飛び、月蝕があり、そういえばおとうさんが死にそうになりげんちゃんをだっこして新幹線に飛び乗ったときにも丸い月をみたのだったなと思い出した。あのときのおとうさ…

ラモーナ、八歳になる

日曜にみんなではま寿司に行き、ファンタやカルピスやりんごジュースやビールで乾杯をした。お父さんのわさびなすをひと皿。その夜ふーたんが体調を崩して週明けはお休みをし、ひと騒ぎののち浣腸をし、やわらかく煮たうどんとプッチンプリン。安房直子のお…

熱風大陸

「あなたのための短歌集」が父の三回忌がもうすぐという頃に届いた。「メダカを両手で掬い上げるようにして」作られた短歌たち。わが家のめだかたちを掬い上げるときの切実な気持ちを思う。透明だった二匹のしっぽちゃんは少しずつ少しずつ実体を濃くしなが…

風はいずこより

朝、最寄りの駅のホームに降りていくと、上がりの電車のホームドアのわきに立って、イヤフォンで音楽を聴きながら、手を叩き、ときに振り上げ、はげしくのっている女の人がいる。つい目を奪われてしまう。電車がきて、周りの人が乗り込んでも、やり過ごす。…

黒百合

朝、遊歩道を通らずに公園を抜ける道をいくと、噴水のわきで歌をうたっている人たちがいる。ギターを鳴らす人と、車椅子の人と、お年を召したかたたちが六、七人で集い、ちょっと離れた手すりのところに犬が一頭つながれている。このあいだは、真赤な秋、そ…

ももこの21世紀日記

鳩は巣立ったのかいなくなってしまった。サッカーの練習試合があり、久しぶりにのぞきにいく。げんちゃんはグラウンドにできたスニーカーの足跡を、まーまー、ここはふまないでね、と大事にしている。黙って応援するというルールがすっぽ抜けてしまい、ふく…

ラモーナとおかあさん

週末、近くの公園の一画でふーちゃんの運動会だった。ソイヤと玉入れとリレーの三種目。秋晴れの日で、午前の日差しがまぶしかった。はっぴにバンダナのはちまきをして、ぴょんぴょん跳ねる姿を見ていたら泣けてきた。帰ってあわてて布団を干す。庭の木に鳩…

銀の夜

せいちゃん、すっかり食が細くなりお豆腐ぐらいしか食べたいものがないというし、大好きな本も疲れるから読まないというのでさすがに心配になり、休みをとって総合病院の小児科へ連れてった。丁寧に診察をしてもらい、疲れがたまっているんだろうということ…

るん(笑)

げんちゃん、お風呂でおちんちんがあったりなかったりするのが気になるらしく、おかあちゃん、ないの?と聞いてくる。ないんだよ、どこ行っちゃったんだろ?げんちゃんのくれる?ときいたら、いーいーよ!とやたら気前がよかった。女の人についているものを…

死ぬ気まんまん

先週からセイちゃんの体調がくすぶっている。週末にいったん元気になって、サッカーをして好き放題にシウマイやら春巻やら炒飯やらを食べたら月曜は起き上がれなくなりなにも食べなかった。うどんも半人前。お医者にも二回いった。仕事のあとでお医者をすま…

ラモーナとおとうさん

「しっぽちゃん」が二匹になった。ジャムの空き瓶のなかでツー、ツーと泳いでいる。 しばらく前にいなかから新米が届いた。週末を待って新米を炊く。はじめはやっぱりおにぎりで。ぴかぴかつやつやの新米のおにぎりは最高のご馳走だと毎年思う。人生のなかで…

短くて恐ろしいフィルの時代

郵便配達は二度ベルを鳴らし、金木犀は二度花をつける(こともある)。朝、開け放した遊歩道沿いの窓際に立つと、金木犀の気配がうっすらとする。秋のはじまりが二回あったんだな、今年は。毎朝ジャムの空き瓶のなかでスイスイ泳ぐしっぽちゃんを見つけてほ…

料理と利他

先週は半年ぶりの通院があり、昼に会社をあがった。アイスコーヒーに牛乳とはちみつを入れてもらってサンドイッチでひと息ついたあとで、ケーキ屋でこの秋はじめてのモンブランを(ふたつも)買い、病院で受付と採血を済ませ、診察までの時間はブックオフを…

作家と犬

はじめ十二匹いためだかは半分まで減った。威勢のいいのが一匹いて、水換えのときにぴちぴち跳ねる。せいちゃんが「おやぶん」と名前をつけた。ほかのは見分けがつかない。おやぶんが次々に産んだらしい卵の中のふたつに目玉が見えるようになって「めだまち…