まみ めも

つむじまがりといわれます

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

狂人日記

秋口に家族で次々とはやり目をやった。フクちゃんが先鋒で、保育園に入れなくなったので、一緒に休んだが、家にとじこもるうっぷんがお互いに溜まり、昼寝のあとで外の空気を吸いに出かけた。近所のブックオフを定点観測にでかけたが、フクちゃんはアウトド…

ひでおと素子の愛の交換日記

宿六がねこんでいる間は、仕事と育児におわれ、こどもが寝たあとは気の抜けたようになって、家のことをやる気になれず、ぺらぺらと本ばっかり読んでいた。風呂の湯をあたためなおし、こどもが泣いたときにわかるように浴室のドアをあけて、階段に通じるドア…

散歩道から

金曜に熱のさがったセイちゃんだったが、やたら機嫌がわるいと思っていたら、週末になって体幹部から脚へと発疹がひろがり、どうやら突発性発疹だったらしい。ちょうど九州場所のあいだに休むことになったので、相撲をたくさん見られたのは、よかった。セイ…

ハラスのいた日々

木曜の夕方までこんこんと寝ていたセイちゃんだったが、夜になってようやく熱がさがり、金曜には平熱になったのでよかった。病み上がりなので金曜も休みを取りのんびりと過ごすことにした。夕方、フクちゃんのお迎えはいつもより一時間早くし、熱のあるうち…

スケアクロウ

火曜の午後に保育園から呼び出しの電話があって、仕事をおわって会社から駅までを走り、電車に飛び乗り、乗り換え駅でも走り、いつもより三十分はやく保育園についたら、セイちゃんがほほを真っ赤にしていたが、機嫌は悪くないらしい。そのままかかりつけの…

白い国籍のスパイ

家のごはんの余りものをタッパーにつめて、いつも簡単な昼めしにしているが、月曜の朝に駅まで走ったら、三種のおかずが渾然一体、よりによってお好み焼きと大根の焼きつけたのとセロリのマリネ、においも凄まじかった。急いで食べて蓋をして、インスタント…

街のあかり

宿六は風邪をこじらして、薬との相性が悪いのか腹痛で起き上がれない日が続いていた。朝、こどもらを起こさないようにそっと蒲団を這い出し、薄暗いベランダで予約しておいた洗濯物をほし、朝食のしたく、こどもらを起こし、ごはんを食べさせ、朝の支度、せ…

リスボン特急

月曜は、午前中で仕事をあがって、病院にいく。その前に、なんだか思い切りたくなって、即席でカットしてくれる床屋に飛び込む。自販機で千円のチケットを買い、ロッカーに荷物を預け、前と後ろをざくざくと刈って、最後はバキュームで毛をきれいにしてもら…

見知らぬ乗客

日曜、大根と卵と人参じゃがいも、ねじり蒟蒻を下茹でしておいて、油抜きした練り物とウインナー、鍋にめいっぱいになったのを出汁で煮込んで、今年初のおでんをする。風呂上り、ヒートテックをいよいよ解禁。もう後戻りできないという感じがする。実家のお…

裏切りのサーカス

木曜から、ぞくぞく寒気がするといって食が進まないでいた宿六だったが、金曜の夜中に触ってみたらアツアツになっているので、熱をはからせたら三十九度八分あった。あわててカロナールを飲ませたが、朝になっても九度近く、ふしぶしが痛むといっていたのを…

バットマン ビギンズ

そういえば、親不知がはえてきているのを、セイちゃんを妊娠中に知って、ずっと知らんぷりを決めこんでいたのだが、健診のたびに歯医者にいけと指摘されるので、腹を括って駅前の歯医者に予約をとった。レントゲンを撮り、自分の下顎の透過像をみせられる。…

最後の晩餐

連休の中日の日曜、ふと思いついて上野動物園にいく。しかし、見くびっていた。到着した動物園の入り口には券売機にぎっしりと広く長く行列が伸びており、そこかしこでぐずる子どもに叱りとばす親のサンプルが散らばっている。ちょっと、ひるみ、きょうはや…

日記をつける

職場のおみやげで大手饅頭があった。百間先生が夢に見た大好物のあれだ、と内心で思いながらありがたく頂戴する。きんつばに似たほとんどあんこの塊で、きんつばと違ってドーム型でこしあんがやわらかく、ちょっと心もとないぐらいのやこいお菓子だった。食…

光る眼

混雑したエレベーターのなかで、となりの先輩が、前の女の人の肩に止まっている小さな虫をみつけて、あ、と声をあげた。先輩は、みんなが振り返るときには、そのちいさな虫をつまみあげていたが、それを横から眺めていた同期の男の子が、その虫、くさいっす…