まみ めも

つむじまがりといわれます

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

忘れられた巨人

日が暮れるのが早くなって、遊歩道から西に向かって帰る道の向こうに透明な夕焼けが広がる。胸の奥に切ない気持ちがもりもりしてきて、チョコレートがおいしい。チョコレートは年中おいしいけれど、秋のチョコレートは格別で、ラミーをひとかけ、夕飯の支度…

ボビー・フィッシャーを探して

宿氏が九州の出張から帰ってきた。お土産は三日月屋のクロワッサン、ふくやの明太子、とおりもんにはかたんもん、おっしょいラーメン。三日月屋のクロワッサンは屋号を三日月というだけあって、きちんと三日月パンのの名に恥じない形になっている。いっとき…

パルプ・フィクション

宿氏が九州へ出張することになり、朝は始発に乗って飛行場に出て、その日は泊まってくるというので、義母に二日間お手伝いにきてもらうことにした。1日目の夜は東京駅の寿司清で買ったおすしを持ってきてくれた。握り寿司に柿の葉寿司、ねぎとろ巻き。分厚い…

ポー怪奇・探偵小説集(1)

こどもたちの運動会があったので、おとうさんとおかあさんが来てくれた。金曜の夕方に乗り換えの駅で落ち合い、あれこれ買い込んで帰宅。うなぎのひつまぶしに焼鳥、なすの田楽や白和えのお惣菜。作りおきの切干し大根の煮物や蓮根のきんぴら、スパゲティサ…

世界の不思議な図書館

肌寒い日が増えてきて、今年はパジャマを新調することにした。秋冬用のパジャマはかれこれ7年近く着てくたくた、はき古した靴下みたいになっていた。きっとまた5年は使うのだから気に入ったものを買いたいと2週間ほど悩んでから、オーガニックコットンのフラ…

センチメンタル・アドベンチャー

四月の終わりから闘病している友人がいて、入院生活が続き家族以外はお見舞いにもいけない。なんの病気かは明かさずに気丈にしているけれども、ちいさい子どもを家に残しての病院での治療はしんどいに違いなく、小骨のように気持ちに引っかかっていた。とき…

野獣死すべし

いよいよ仕事がせっぱつまった感があり、そのうえフーちゃんが夜泣き、しばらくまとまった眠りというものがない。体がとにかくへとへとで、体はともかく心が折れてはいかん、気持ちをドライブするためにとにかく栗を食べることにした。乗り換え駅のパン屋Kの…

トゥルー・グリット

久しぶりで天気のよい週末だったので、近くの公園でピクニックをした。前の日の夜に大学芋とピーマンと塩昆布の炒め物を作っておき、朝、新米のおにぎりと、甘くした卵焼き、鳥もも肉の照り焼きをつくった。おにぎりの具は、セイちゃんがメモをとってくれて…

字を書く女

昨日の夜のニュース番組、ノーベル賞発表の瞬間に書店に集ったハルキストたちが、ボブ・ディラン受賞を知ったときの能面のような顔が忘れられない。 帰り道の電車で横並びに腰かけた男子高校生3人組が、参考書をそれぞれにペラペラしながら駄弁っていて、森…

夏への扉

金木犀のにおいと前後して鼻がぐずぐずし、肌が荒れ、喉がいがらっぽく、秋の花粉症で冴えない自分との一年ぶりの再会を果たす。かといって冴えてなくないときの自分がキラリグッドしているかというとさにあらず、ただ冴えてなくないだけなのがいたたまれな…

猫にかまけて

土曜の夜にぐずりはじめたフーちゃんを抱き上げたらアツアツになっており、39度。そのまま朝になっても甘えて身をよじって泣くので弱った。ごはんも食べないし、ポカリも飲まない、おっぱいもたいして吸わない。天気もいまいちなので、どこへも出かけないで…

突破口!

宿氏は熱がさがったあとでプツプツが出て、フーちゃんの病気がうつったらしい。フーちゃん、具合の悪いときにかあいそうなのでビールを我慢して夜もおっぱいを好きに飲ましていたら、ずるずると欲しがるようになってしまい、夜中に何度もうっすらと目を覚ま…

ひとり居の記

尻 on fireが鎮火するかと思いきや、こんどはケツを叩かれる事態に追い込まれている。尻も燃えたり叩かれたり忙しい。昼休み、デスクでお昼を簡単に済ませたあとで、仕事に手が伸びそうになる気持ちをグッと抑えて、本を読む。やっぱりこれがないとやってら…

ガス燈

このあいだ散財して買った洋服をしまいっぱなしで、もったいなくてなかなか着られない。一張羅がいつまでたっても一張羅のままで二張羅にはならず、ふだんはユニクロの服をくたくたになるまで着ている。新しい服があるというのにもったいないのでユニクロの…

本なんて!

フーちゃんの体調がやっとさっぱりしたと思ったら、入れ違いで宿氏が高熱をだし、首と背部痛からの39.4度。この週末はふだんの買出しや常備菜作りのうえに病人の世話と洗濯に掃除に3人分の子守、みんなが寝たあとで追い炊きした湯船につかり、本を読んでよう…