まみ めも

つむじまがりといわれます

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

働くわたし

きのうは遊歩道の梅が満開で、白い花が反り返るようにひらいて、蜂が蜜を吸いにくる羽音がしていた。うらうらとあたたかかったので、蝋梅のつぼみもひらいて、鼻を近づけるとくんと一瞬だけにおいがする。ふくちゃんだけが早く帰ってくる日だったので、駅の…

美的読食録

やっと冬本番という感じ。梅が咲いて春のはじまりだと思っていたけれど、冬も終わってなかった。春のはじまりと冬のピークが重なるこの季節は悪くない。空気に湿り気がまじると懐かしさが増す。遊歩道のむかいにある枇杷の木には年明けから鳥がたくさん飛び…

たのしい暮しの断片

ほうれん草は根っこが好きで、根元があかく滲んだほうれん草を見るといてもたってもいられず求めて、茹で上がった根のところを切り落としてつまんでいる。そんな話をおばにしたら、やっぱり同じようにほうれん草の根元が好きな人がいて、旦那さんのお皿にお…

霧中の読書

またひとつ歳をとった。おなじ誕生日に村上春樹と木下龍也。村上春樹は71歳、木下龍也は32歳、こちらは40歳。村上春樹と木下龍也に挟まれるのは、悪くない感じ。お父さんは誕生日の前に死んだので、これからひとつずつ、お父さんの歳に近づいていくのだなと…

作家のおやつ

年越しの本は、庄野潤三の「せきれい」を選び、丁寧に読む。今週の火曜日、冷たい雨降る一月七日に遊歩道の定点観測の梅の木が白い花を咲かせた。その日、本の中でも梅が咲いた。 梅咲く(一月十一日)。 1997年の梅は、生田の山の上で今年より四日遅れで咲…