まみ めも

つむじまがりといわれます

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

きょうでひと月が過ぎ、プラスチック製の洗濯かごでやる沐浴が窮屈そうになってきた。家にいる時間が長いので、ラジオから流れてくる音楽にピンとくると、YouTubeで検索してかけなおしたりする。目を使うと疲れるので、耳だけで。 Cat Power “The Greatest” …

アンカーウーマン

庭の物置から四年ぶりにひっぱりだしたベビーカーが埃まみれだったので、風呂場で汗だくで丸洗いをして、乾かしておいた。おつかいに最寄りのコンビニに出たのが通院をのぞいてはじめてのおでかけで、娑婆の空気に盛り上がって、おこもりのあいだに新発売に…

文豪お墓まいり記

友人のKKちゃんが退院後の暮らしを気づかって、おかずを宅配便で送ってくれた。切干大根と、ミートソースをたっぷり。切干大根は、自家製の干した大根で作ってあり、人参と厚揚げと煮てあった。タッパーにたっぷり詰められたおかずに思いやりがしみて、あり…

ボーイミーツガールの極端なもの

夕暮れ前にむっと暑くなる日が続く。二階の寝室に昼間の暑さがこもるので、扇風機を出して、夜はつけっぱなしにしている。何年か前に買い換えた扇風機には、ファジー運転がないのがちょっとつまらない。 数日前、やたらとうぐいすがなく日があって、近く遠く…

レンタネコ

おかあさんが帰って、日常のリズムが戻ってきつつある。おかあさん、帰る日の朝に、食パン二斤ぶんのサンドイッチを作り、トイレットペーパーを買ってきて、渡しておいたカードに電子マネーをたっぷりいれてくれた。母の愛と簡単なことばで片づけられないも…

しびれる短歌

ざあざあ降る雨で一日そとに出られない、と思ってみたけれど、退院してひと月が過ぎるまでは家におこもりなのだったっけ。おかあさんはあしたの朝まで、きょうは雨のなかを二度おつかいに出て、キャベツやじゃがいもや玉ねぎの重たい野菜を買い込んで、とり…

えーえんとくちから

退院の二日後におかあさんが来て、家のこまごまとした仕事を片付けてくれている。庭の草取り、シーツの洗濯、掃除機、炊事、買い出し。きょうは小学校がお弁当給食で、おかあさんにお弁当作りをまかせて、こちらは七時までぐーぐー寝た。おかあさんのお弁当…

風立ちぬ

二週間がたち、きのう期限ぎりぎりで出生届を提出。二択にしぼってからなかなか決めきれず、あみだくじもやって、ようやっと、源三に決まった。うまれてすぐに瞳がうるうるしてたので、さんずいの名前がよかった。名前が決まるまではみんなでばぶちゃんばぶ…

華麗なるヒコーキ野郎

ばびの体重が減って、入院することになってしまった。もともとちいさかったのにさらにひと回りちいさくなり、吸う力が弱くなってしまったらしい。三日間で文庫本一冊くらいの重さが減っていた。体重の7パーセント弱。不甲斐なさとさみしさでじゅわじゅわ泣け…

追憶

退院してみたら庭先の紫陽花がいい感じに白さを増して、初夏の日差しを浴びて光っている。遊歩道のびわもオレンジが濃くなった。 退院の日は、家についてすぐに哺乳瓶の消毒と米を炊き、お昼はレトルトのカレー。夜はポテトサラダや焼きそばを作って、あけて…

世界の果ての国へ

家から最寄りの産院は、微妙かつやや過剰なセレブ感を醸しており、コンシェルジュのサービスがあってハーブティーを出してくれたり、入院する部屋も星だの宇宙だのコンセプトがあったり、お産のときにはモニターにタイミングにあわせてCongratulationsとメッ…