まみ めも

つむじまがりといわれます

流れる星をつかまえに

春なので、好きなあの子を誘って墨田川を眺めながら乾杯した。両国はでかい建物がたくさんあってわくわくする。べろんべろんに酔っぱらって次の日は使いものにならんかった。ただでさえ使いものにならないのに。

週末はブルーシートをひろげて近くの公園で花見。こぼれそうな花と、永遠のようなブルーシートと、よっぱらい。

卜。

家族仲がしっくりいかず、生き方に迷う主婦。16歳になる直前まで自分が在日韓国人だと知らなかった姉妹。ゲイであることに葛藤する男子高生。血の繋がった子どもを持てなかった母親。卒業式の日にプロムを開催すべく奮闘するモーレツ女子高生たち――

ままならない日常に悩み惑う人たちの踏み出す一歩が、あなたの背中をそっと押してくれる。

『余命一年、男をかう』で大注目の著者が贈る、明日もがんばる元気をくれる連作短編集。

それぞれの痛みが切々とつながる。だれかの気持ちを踏みにじっていないか不安になる。