まみ めも

つむじまがりといわれます

2013-01-01から1年間の記事一覧

現代日本のユーモア文学2

大晦日。山をおりて江ノ電に乗り、デパートでおつかいを済ませてきた。うらうらと陽射しがあり、江ノ電の車内からは江ノ島と富士山、海が午前の光をきらきら反射し、獅子舞の間の抜けた笛の音がきれぎれに届き、海にうかぶサーファーたちはプカプカするばっ…

私はこうして読書をたのしんだ

都内をすり抜け、湾岸道路を走り、鎌倉にきた。高速道路の高架から、東京ドームが見えて、苦しいような懐かしさに襲われる。古いマンションの屋上で、スーパーの串かつとビールを飲みながら、東京ドームと東京タワーをいくらでも眺めたなあ。宿六が遊びに来…

現代日本ユーモア文学1

こないだ、休みをとった夕方に、家で洗濯をとりこんで、そろそろ保育園のお迎えに行こうかというところで宿六から連絡がはいり、駅前で落ちあうことにした。それで、ふだんは通らない公園を通って、駅前まで歩いていくのに、小沢健二を聞いていたら、クリス…

リビング・デイライツ

土曜が仕事納めだった。金曜の夕方、街はすっかり仕事納めモードになってざわついているので、やさぐれてしまい、夜はビールを飲んだ。土曜はいつもより半時間早く仕事に出たので、朝はひとりで漫画ゴラクを読みつつ果物とヨーグルトとグラノーラ、それから…

男の手料理

こないだの週末は、保育園のお友達で集まって、クリスマス会をやった。大人が9人、こどもが8人、それはそれは賑やかだった。わたしはラザニアを焼いて持っていく。バナナのケーキにトップスのケーキ、寿司にピザ、チキンとサラダ、ずいぶん豪勢なもんで、持…

俺たちに明日はない

クリスマスイブの夜は、きのこのオムライスと野菜スープとポテトフライ。野菜スープは、さつまいもにかぼちゃに玉ねぎに人参、キャベツ、残り物の野菜を総動員し、コンソメで煮て、コーン缶と牛乳を足してポタージュにした。夕飯のあとで、ガトーショコラに…

わたしのこだわり

こないだの金曜は休みをとってフクちゃんの病院と免許の更新。フクちゃんの体幹部の湿疹は、はっきりしたことがわからないままステロイドで消退し、このまま通院からもフェードアウトすることになった。額にも湿疹があり、痒いらしくぽりぽりとおでこを掻く…

女王陛下の007

12月の3日に3990円で買った鞄だったが、木曜の帰りに、タッパーウエアの弁当とお茶、単行本に財布に手帳、それと折りたたみの傘まで突っ込んで、最寄りの駅を出たところで肩紐がぶちっと抜けてだめになってしまった。そもそも肩の紐が細いのが難点で、どうも…

仕事ばんざい

この間の週末は鎌倉から義母がきて、みんなでデパートに出かけた。年の瀬にデパートにでかけ、買い物をし、レストランで食事をするのが、クリスマスプレゼントのつもりであるらしい。タクシーでデパートに乗りつけ、宿六はスーツやなんやを揃え、その隙にこ…

ベン・ハー

休みの日の朝は、空模様をみていそいそと毛布や布団をベランダに干す。こどもたちが昼寝するお昼どきに取り込むので、そのときにちょうど陽があたる角度をかんがえて、そこに毛布を干しておくと、ふかふかになっている。それから、取り込んだあとの空いたス…

白鳥

フクちゃん、よく喋るようになってきた。夜、ごはんのあとはすぐに布団にいきたがって、そのくせ布団ではすぐに寝ないで、いろんな話をする。こないだ、図書館に歩いていった日は、としょかんにいったね、と言うと、ピーポーピーポー、そと!と、図書館のそ…

向田邦子の青春

こないだの土曜はおひるに来客があった。買い物にいくひまがなかったので、ありものでなんとかご馳走をこしらえる。午前中は人参をしりしり器で三本こまかくし、レーズンを刻み、なま人参のサラダをつくり、ブロッコリーの胡麻和えといっしょに盛る。玉ねぎ…

グッドフェローズ

ふだんはデスクでタッパーウエア弁当を食べて雑におひるを済ませているが、こないだの金曜日は珍しく社食へ出向いた。同期入社の女の子が、もうおなかもずいぶん丸くなって、産休に入るので。ラーメンを啜る彼女と、菓子パンをむしるわたしとで、差し向かい…

貧乏サヴァラン

この木金の日の入りが16:27で、きょうから16:28、夕暮れが少しずつのびていくのが気持ちを励ましてくれる。日の出は年明けまで遅くなるが、早起きはもともとこたえないたちなのであまり苦にならない。朝は、ほかほかのこどもたちが両脇をかためてくれている…

道順は彼女に訊く

うなぎの日に、宿六が保育園の迎えにいったら、入口に猫がいて、遊歩道の途切れるところまでついてきて、こどもたちがえらくはしゃいだと言う。ミルクティー色の若猫で、セイちゃんは、その猫をやまねこと呼んだらしい。セイちゃんは、家の駐車場の隅でひな…

レオン

昨晩はうなぎを食べる会があって、いつもよりすこし長く働いて外に出たら陽が暮れていた。十五分だけ駅前のデパートにいき、まっくろの安い鞄を買った。斜めがけできて、弁当のジップロックが倒れないだけのまちがあり、粋でも野暮でもなく安ければいいと思…

料理ぎらいの料理の本

土曜の午後、昼寝の布団からはいだして、駅前でコーヒーとドーナツをひとつ、15分ほど時間をつぶしてから歯医者にいき、親不知を抜く。これまでの経験談で、やくざになぐられたみたいな青あざのひどい顔で帰ってきたという話や、親不知を抜くより出産のほ…

狂人日記

秋口に家族で次々とはやり目をやった。フクちゃんが先鋒で、保育園に入れなくなったので、一緒に休んだが、家にとじこもるうっぷんがお互いに溜まり、昼寝のあとで外の空気を吸いに出かけた。近所のブックオフを定点観測にでかけたが、フクちゃんはアウトド…

ひでおと素子の愛の交換日記

宿六がねこんでいる間は、仕事と育児におわれ、こどもが寝たあとは気の抜けたようになって、家のことをやる気になれず、ぺらぺらと本ばっかり読んでいた。風呂の湯をあたためなおし、こどもが泣いたときにわかるように浴室のドアをあけて、階段に通じるドア…

散歩道から

金曜に熱のさがったセイちゃんだったが、やたら機嫌がわるいと思っていたら、週末になって体幹部から脚へと発疹がひろがり、どうやら突発性発疹だったらしい。ちょうど九州場所のあいだに休むことになったので、相撲をたくさん見られたのは、よかった。セイ…

ハラスのいた日々

木曜の夕方までこんこんと寝ていたセイちゃんだったが、夜になってようやく熱がさがり、金曜には平熱になったのでよかった。病み上がりなので金曜も休みを取りのんびりと過ごすことにした。夕方、フクちゃんのお迎えはいつもより一時間早くし、熱のあるうち…

スケアクロウ

火曜の午後に保育園から呼び出しの電話があって、仕事をおわって会社から駅までを走り、電車に飛び乗り、乗り換え駅でも走り、いつもより三十分はやく保育園についたら、セイちゃんがほほを真っ赤にしていたが、機嫌は悪くないらしい。そのままかかりつけの…

白い国籍のスパイ

家のごはんの余りものをタッパーにつめて、いつも簡単な昼めしにしているが、月曜の朝に駅まで走ったら、三種のおかずが渾然一体、よりによってお好み焼きと大根の焼きつけたのとセロリのマリネ、においも凄まじかった。急いで食べて蓋をして、インスタント…

街のあかり

宿六は風邪をこじらして、薬との相性が悪いのか腹痛で起き上がれない日が続いていた。朝、こどもらを起こさないようにそっと蒲団を這い出し、薄暗いベランダで予約しておいた洗濯物をほし、朝食のしたく、こどもらを起こし、ごはんを食べさせ、朝の支度、せ…

リスボン特急

月曜は、午前中で仕事をあがって、病院にいく。その前に、なんだか思い切りたくなって、即席でカットしてくれる床屋に飛び込む。自販機で千円のチケットを買い、ロッカーに荷物を預け、前と後ろをざくざくと刈って、最後はバキュームで毛をきれいにしてもら…

見知らぬ乗客

日曜、大根と卵と人参じゃがいも、ねじり蒟蒻を下茹でしておいて、油抜きした練り物とウインナー、鍋にめいっぱいになったのを出汁で煮込んで、今年初のおでんをする。風呂上り、ヒートテックをいよいよ解禁。もう後戻りできないという感じがする。実家のお…

裏切りのサーカス

木曜から、ぞくぞく寒気がするといって食が進まないでいた宿六だったが、金曜の夜中に触ってみたらアツアツになっているので、熱をはからせたら三十九度八分あった。あわててカロナールを飲ませたが、朝になっても九度近く、ふしぶしが痛むといっていたのを…

バットマン ビギンズ

そういえば、親不知がはえてきているのを、セイちゃんを妊娠中に知って、ずっと知らんぷりを決めこんでいたのだが、健診のたびに歯医者にいけと指摘されるので、腹を括って駅前の歯医者に予約をとった。レントゲンを撮り、自分の下顎の透過像をみせられる。…

最後の晩餐

連休の中日の日曜、ふと思いついて上野動物園にいく。しかし、見くびっていた。到着した動物園の入り口には券売機にぎっしりと広く長く行列が伸びており、そこかしこでぐずる子どもに叱りとばす親のサンプルが散らばっている。ちょっと、ひるみ、きょうはや…

日記をつける

職場のおみやげで大手饅頭があった。百間先生が夢に見た大好物のあれだ、と内心で思いながらありがたく頂戴する。きんつばに似たほとんどあんこの塊で、きんつばと違ってドーム型でこしあんがやわらかく、ちょっと心もとないぐらいのやこいお菓子だった。食…