まみ めも

つむじまがりといわれます

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

孫の結婚式

四月から仕事をフル勤にし、セイちゃんは小学校にあがり、お迎えもふたつになった。最寄りの駅からふたつのお迎えを済ませて家に帰るとちょうど一時間かかる。夕暮れが一年でいちばん早くなるいまの時季は、家につくときにはとっぷりと暮れていて、ふと心細…

レヴェナント

月曜は志ん蔵の誕生日だった、平日はバタバタするので日曜に前夜祭をやった。毎度のチョコバナナケーキを皿いっぱいに作り、夜は肉を1キロ焼いた。2日たっても部屋から焼肉のにおいがとれない。月曜も申し訳程度にオムライスを作った。やっと会えたねの人の…

捨てられないTシャツ

土曜の夜は、居酒屋でわいわいと夜更かしをした。帰り道はなんとなくフーちゃんとふたりになり、ひと気のない公園をベビーカーを押しながら歩いた。初冬の夜の空気が酔っぱらってほてった顔に気持ちがよく、遅い時間にふらふらと往来を子連れで歩く心細さが…

がんばれヘンリーくん

乗り換えする駅の改札を出たところにマックがあって、毎朝、ひとりの男の人が紙コップのコーヒーをそばにおいて本を開いている。白髪混じりで、やせ型、スーツに上着を着て、マフラーは上着の胸元に几帳面におさめてある。本はテーブルに観音開きにおいて、…

ダッテちゃん

朝に走るようになったせいなのか、秋のせいなのか、とにかくごはんがおいしくてもりもり食べていたらすっかり肥えてしまった。朝に走るのはだいたい週に三回、体がしんどいときには無理をしない、けれど、なんだか気持ちがよく、走った日のほうが疲れがなく…

点子ちゃんとアントン

こどもの体調不良でおやすみが続いたときに、クローゼットの整理をした。もう何年も着ない服を思い切って捨てる。10年ほどまえに数千円で買った古着の綿の青いコート、ポケットが四角に大きくて、ちょっとした単行本がおさまるのでとても気に入っていたけれ…

野火

かれこれひと月ばかり仕事がうまくいかずどつぼにはまっている。やってられないので、週末にモンブランを買いに行った、Uの店のモンブラン。とことん甘いクリームが脳天にしみる。クリームの奥にはマロングラッセではなくチョコチップとダックワーズのような…

とまらない

敵というのは案外に身近なところに潜んでいるもので、その思いがけなさに面食らい心が折れてしまうことがときどきある。産後、フルタイムで働きたいとお母さんに話したとき、自分も仕事をしていたお母さんはきっと応援してくれると思ったのに、こどもたちが…

すべてはあの謎にむかって

セイちゃんは火曜までお休みをして、水曜から登校した。衰弱がはげしく体力も心配だったので鎌倉から義母を呼んだ。週末をはさんで3日休みをとったので、その間くすぶり続けていたであろう仕事を思うといたたまれず、朝は5時に起き、みんなが寝ているうちに…