まみ めも

つむじまがりといわれます

欲望という名の電車

欲望という名の電車 [DVD]
桜の満開と日曜日とお天気がいちどきにやってきて、ちいさく奇跡のような一日。犬の散歩に同行し、たんぼの真ん中を桜並木がのびる遊歩道であそぶ。ぼうやはたんぽぽとつくしの名前をおぼえた。ぷちぷちと手に摘んで握りしめるので手のひらがたんぽぽの黄色に染まっていて、それを見て、ア、と声をあげるのがおかしい。白と茶色のツートンカラーの顔をした犬は、動物病院に拾われて飼われていたのを、先代の犬とそのツートンぶりがそっくりなので母親がいてもたってもおられず連れ帰った。去勢をしたので小沼丹にいわせればheでもsheでもなくitとなるが、itはちっとも落ち着きがなくぴょんぴょんと跳ねてばかりいて、妊婦もこどももちっとも近寄れないが憎めないおばかさんだ。
出産の気配があるようなないような、お医者もあと一週間のうちに出るだろうといっているが、よくわからないのでつたやで映画を五本借り出す。筈氏のすすめてくれたタイトルを二本、残りは揃わないので適当にタイトルをみて選びだした。一本目は欲望という名の電車。筈氏の推薦。しょっぱなで、欲望という名の電車にのって、墓場という電車に乗り換えるなんて言い出すのでどんな抽象的な展開をするのかとおもったが、典型的なDVタイプの俺様駄目男(マーロン・ブランド)と、若さ美貌財産にしかじぶんの価値を見出せない虚飾の駄目女(ヴィヴィアン・リー)とが見事なまでに相入れず神経を逆なでしまくる話だった。どちらもキレっぷりがものすごい。迫力ありまくり。ヴィヴィアン・リーがあるところから一挙に老嬢の姿をさらけて根性ある演技をみせておるし、マーロン・ブランドが見事に駄目男の色気をむんむん発散していた。