まみ めも

つむじまがりといわれます

居心地の悪い部屋

週に一度のペースでおでんが煮込まれている。今週ははじめて牛すじの串を買ってみたので入れた。ロールキャベツも冷凍のを入れる。なにもかもくたくたとベージュ色に煮えていくのはなんだかださくていい。下着でもち巾着を包んでも誰も気づかないだろうな。

居心地の悪い部屋 (河出文庫 キ 4-1)

居心地の悪い部屋 (河出文庫 キ 4-1)

ト。

読みおわったあと見知らぬ場所に放り出されて途方に暮れるような、なんだか落ち着かない、居心地の悪い気分にさせられる、英語で書かれた小説全12編を翻訳。『野性時代』連載を書籍化。
ヘベはジャリを殺す ブライアン・エヴンソン
チャメトラ ルイス・アルベルト・ウレア
あざ アンナ・カヴァン
来訪者 ジュディ・バドニッツ
どう眠った? ポール・グレノン
父、まばたきもせず ブライアン・エヴンソン
分身 リッキー・デュコーネイ
潜水夫−ダイバー− ルイス・ロビンソン
やあ!やってるかい! ジョイス・キャロル・オーツ
ささやき レイ・ヴクサヴィッチ
ケーキ ステイシー・レヴィーン
喜びと哀愁の野球トリビア・クイズ ケン・カルファス

ブライアン・エヴンソンは否応なく物語の渦中に連れてって戸惑わせてくれる。なにも足さない。なにも引かない。の山崎方式ではなく、なにも足さないくせに引くのでそぎ落とされた文章にものすごい凄みが宿っている。レイ・ヴクサヴィッチは「僕らが天王星に着くころ」「セーター」に続いて三作目だったけれど、このぶっ飛び感がたまらない。どのお話もおしりのむずむずするような思いをうれしく味わってしまった。