まみ めも

つむじまがりといわれます

お金物語

しばらく前につわりの母熊をなだめる夢を見た。小柄な熊だったので、前から抱きかかえてよしよしとした。効き目があったかどうかはわからないけれど、つわり、しんどいよな。目が覚めたときにしっとりとした熊のぬくもりが残っていて、なつかしい気がしたのだけれど、巡業で握手してもらった高安関のほかほかのおおきな手のひらに似ていたのだった。熊を抱きながら、ほんとうは熊に抱かれていたらしい。

エフ本。

金(カネ)を発明したときから、人類のさまざまな不幸せは始まった――。ひとの儲けを皮算用する「他人の懐」や相続をめぐるドタバタの「被相続人」ほか、恋愛、結婚、形見分けと、お金が生みだすペーソスを、明るく笑いのめす12編。読み出したとたん、お金の摩訶不思議な力に搦めとられていた自分を発見。笑うしかない! お金に換算するから悩みが始まる。人生をカネで眺めたパスティーシュ。人生を金に換えるといくらになる?

清水義範の器用さがやっぱりちょっと苦手。