ペイルライダー

そういえば選挙の日、投票所で投票を済ましてでてきたところでローカルテレビ局のインタビューを受けた。いくつかの質問にへどもどしながら答え、さいごに、一票にどんな思いをこめましたかと、たしかそんなようなことをきかれ、こどもたちの世代にいい日本をバトンタッチしてやりたいとおもって投じてきたと、使い古された毛布のようなありふれたことを答えたと思うが、それが、本心でおもっていたと見えて、ことばにして口にのぼせたら、急にことばが切実さをもって自分自身に響いてきて、不覚にも涙がにじんでしまった。はずい。でも、使い古しのぼろぼろの毛布の肌ごこちのよさというのもあるよね、と自分をなぐさめる。それにしても、世の中がそんなにトレモロしたがっていたとは。毎度ながら選挙のたびに裏切られた気分をあじわってしまう。気持ちだけはなんべん裏切られてもぼろにならずにありたい。

ペイルライダー [DVD]

クリント・イーストウッド特集をテレビでやっていた時期に録りためていた映画を消化する。ゴールドラッシュ時代のアメリカを舞台にした西部劇映画。流れ者の牧師ガンマン、クリント・イーストウッドの日本語吹替はルパンの山田康雄だが、母娘に言い寄られても徹底的にクール、ふーじこちゅわわーんとはならんのだった。