まみ めも

つむじまがりといわれます

スは宇宙のス

フクちゃんの風邪がみるみるうちに家族にひろまり、一家総出で鼻水と咳に悩まされた週末。からだのふしぶしが痛み、やっと痛みがひいてきたと思ったら腰背部の痛みだけがきれいに残り、ズボンの脱ぎ着にも難儀する始末。わたし史上最大の腰痛に見舞われた。美木良介が積年の腰痛を解決したという噂のロングブレスを風呂場でやる。お尻の穴をギュッとしめて、勢いよく吸い込み、フーッと吐き出す。本来は鼻から吸うらしいが、両鼻が100%詰まっているのですべて口呼吸。美木良介を侮るなかれ、これがなかなかどうして腰痛にはきく。腰痛なんておばさんのやるもんだと思っていたが、わたしもすっかりおばさんなのだった。そのうちチュニックとやらも着るのだろうか。世の中高年女性がこぞって着ているチュニック。あれは、北斗晶がおかあさんをアピールしているみたいな、そんなイメージが好かん。チュニックを着るぐらいならいっそ上下ジャージーや割烹着のほうがよいような気がする。といいながら春には北斗晶みたいにニッと笑ってチュニックからおかあさんの顔をのぞかせていそうな自分。

スは宇宙(スペース)のス (創元SF文庫)

スは宇宙(スペース)のス (創元SF文庫)

さなぎ
火の柱
ゼロ・アワー
あの男
脱出する男の時間
孤独な散歩者
別れも愉し
透明少年
ぼくの地下室へおいで
遠くて長いピクニック
泣き叫ぶ女の人
微笑
浅黒い顔、金色の目
市街電車
飛行具
イカルス・モンゴルフィエ・ライト
きのこ文学大全で「ぼくの地下室へおいで」が紹介されており、スは宇宙のス(原題はS is for Space)というタイトルもいかすと思って図書館で予約。ウは宇宙のウとしなかったあたりに翻訳者のセンスがあるなあとおもっていたが、ウは宇宙船のウ(原題はR is for Rocket)というのが先にあったのだと判明した。でも、すごくいい邦題。向田邦子のいう木綿ごしのお豆腐な存在感でつねに隣にある宇宙を題材にした短編集。魔女も、あの男も、市街電車も、火星も、きのこも、全部木綿ごしのお豆腐のたしかさで描かれていて、ちょっとおそろしく、ものすごくわくわくする仕様。