連休の中日の日曜、ふと思いついて上野動物園にいく。しかし、見くびっていた。到着した動物園の入り口には券売機にぎっしりと広く長く行列が伸びており、そこかしこでぐずる子どもに叱りとばす親のサンプルが散らばっている。ちょっと、ひるみ、きょうはやめにしてそこらのレストランでお昼でもいかがと思いかけるのを堪えて、列の最後尾にならび、三十分してようやく園内にはいったが、むろん園内も大変な人ごみなのだった。ゾウにニホンザル、ペンギンにフラミンゴ、お定まりのお子様カレーライスとパンダサンデーをレストランで食べ、シマウマ、サイ、コビトカバ、キリン、小獣館、ライオンとトラを見て、それでもう三時、よたよたと園を脱出、出口のこども遊園地でタクシーとトーマスの乗り物にのせてやり、帰りの電車ではくたくたになってしまった。セイちゃんががんばって歩いたご褒美に、ドーナツをふたつ、買ってやる。月曜のおめざとおやつにみんなでドーナツ。さすがにみんなくたびれたので、朝はいつもより一時間遅かった。
- 作者: 開高健
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: Kindle版
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「食談と猥談は一つのカードの裏と表にすぎず、私たちをいわれなく解放してくれる劫初のものである」
というように、開高健の料理の描写は、品があるのに淫靡でエロチック。とりあえず、開高式に、今後は肉汁なんてことばをつかわずに、おつゆという単語でいきたい。
×肉汁が溢れる
⚪︎おつゆがほとばしる
ちなみに、牛肉に関しても、
「その牛肉にコツがあって、自家分解を起していない新鮮なのではダメで、年功を経て切磋琢磨した男のアレのように紫ばんだ、罪深い色になった、そのあたりの日数のを選んでやるとよろしいのである」
とのことなので、今晩のメニューに牛肉を考えているかたは、是非に覚えておいていただきたい。