まみ めも

つむじまがりといわれます

飢餓海峡

桜、あとひと息。今年は、朝、駅まで歩く遊歩道で、三角公園のところにある桜の蕾を毎日注意ぶかく観察してやった。少しずつ膨らんできてブルームに至るところをみていると、悶えたいような気持ち。往来で沈丁花が濃密ににおってくるのも、いけない感じがする。夕方六時、家に帰って、昼間のうち閉め切った二階の空気が生ぬるく感じるようになった。フクちゃんがだいぶ歩けるようになり、保育園の帰りにはセイちゃんと手をつないで家まで歩く。帰り道でピースという名前の、茶毛の、トイプードルだと思うが、くりくりしたやつ、散歩のおじさんが公園のベンチで一服していて、こどもたちが駆け寄っていくと、犬のおやつをなん粒かポケットから出して手のひらにのせてくれる、それをふたりしておそるおそるでピースの鼻先にだしてやると、ぺろっとなめて食べる、それが毎日のおたのしみになっていて、春だなあと思う。こないだまでは、帰りにはとっぷり日が暮れてしまって、散歩のおじさんには会えなかったので。

飢餓海峡 [DVD]

飢餓海峡 [DVD]

川本三郎の本で紹介されていたのだと思う、鉄道が出てくるシーンがあるので、それを図書館で検索したら貸し出しDVDにあった。予約をしばらく待って、やっと順番がきた。三國連太郎が、佐藤浩市にみえたり、やっぱり三國連太郎になったりする。汽車にのって、床に座りこんで、風に吹かれながら、ゆきずりの女から竹皮につつまれた握り飯をもらってがつがつほおばる、よっぽどうまいだろうな。汽車にがたごと揺られておにぎりたべたいな。そのまえに花見だ。来週末は散り際だろうか。赤いウインナーをたこさんにして、たまご、トマト、ブロッコリー、いま考えているのはみんな縦に並べて詰めてしま模様をつくりたい。