まみ めも

つむじまがりといわれます

芸術ウソつかない

この一週間はとことん眠かった。こどもたちと一緒に9時に寝てしまった日が半分くらいあった。そのまま5時半に目覚ましがなるまで起きない。起きるのも億劫で、寝覚めのよさがひとつの取り柄だと思っていたのに、なかなか布団からはい出せなかった。昼間もすっきりしないで頭がぼんやりするので、もともと良くないパフォーマンスがさらにいけなくなってしまい、小さなミスをやってしまった。花粉症のせいかもしれないなと思う。今朝、金木犀の花が一斉におちて遊歩道をオレンジに染めていたので、もう秋のはじまりも終わりだろう。去年は10月9日に金木犀の花が落ちたことが書いてあるので、少しだけ早足の秋。金木犀がにおわなくなるのはさみしいが、そのさみしさこそが秋なのだと思う。

横尾忠則対談集 芸術ウソつかない (ちくま文庫)

横尾忠則対談集 芸術ウソつかない (ちくま文庫)

新宿泥棒日記を蔵書検索したら、DVDはなくて本が引っかかってきた。おもしろそうなので予約。横尾忠則の対談本で、唐十郎にテンコー、ばななに寂聴ととにかくバラエティーに富んでいる。
1 喰って、寝て、忘れる 井上陽水と話す。
2 不思議の大海を泳ぐ 吉本ばななと話す。
3 芸術は噓をつかない 細野晴臣と話す。
4 「心地よさ」の法則 中沢新一と話す。
5 マラソンは芸術だ! 増田明美と話す。
6 『新宿泥棒日記』をめぐって 唐十郎と話す。
7 芸術はエロスなり 瀬戸内寂聴と話す。
8 美のイリュージョニスト 引田天功と話す。
9 一軒の家に二人のアーティストは育たない!? 横尾美美と話す。
10 一枚の布から 三宅一生に聞く。
11 偉大なる多重人格 ビートたけしに聞く。
12 写真の基本は「密会デート」 篠山紀信に聞く。
13 夢には理性がある 河合隼雄に聞く。
14 筋肉に訴えるポスター 鶴見俊輔に聞く。
15 ピカソは二一世紀に残らない 福田和也が尋ねる。
カブトムシはロダンでキリギリスは弥勒菩薩弥勒菩薩は考えるフリはしてるけど実は全然考えてないポーズ、ロダンの考える人は真っ裸でなにを考えているわけ、というのがたしかにいちいち的を射ていておかしい。引田天功は友達をつくってはいけないが、プリンセステンコーにはそのタブーはないらしい。三島由紀夫とのつきあいで、「俺と君には共通する項目が三つあるね」といわれ、ひとつは土着を嫌悪すること、もうひとつはブラックユーモアを持ち合わせている、もうひとつは手首が細いことだね、といって手首を握られたというエピソードもよかった。タイトルは芸術ウソつかないとなってるけど、芸術もウソをつくそうです。