架空の町

初場所初日。注目の一番は遠藤に逸ノ城。遠藤が一枚上手のところを見せた。勝ちがわかったときに、ふっとゆるんだ表情にキュンときた。大関横綱戦も、勢に豪栄道、宝富士に稀勢の里、日馬富士に栃ノ心、鶴竜に高安、白鵬に栃煌山と好取組が多かったけれど、いずれも大関横綱陣が勝った。あしたのスポーツ紙がたのしみ。

架空の町 (書物の王国)

図書館本。稲垣足穂で検索をしたときにリストにあったアンソロジー。「猫町」「猫町紀行」を読んだことがあったので、このふたつの並びがニクくて思わず予約した。鎌倉での年越しは、「遠近法」の腸詰宇宙のなかで迎えた。スケールのでかいほら吹き話からちょっとしたことで世界が裏返ってしまう話、いろんな町のいろんな光景がありえそうなことからありえないものまで次々に押し寄せてきて、新年早々世離れの感じ。山尾悠子という人を知らなかったが、すごく稀有なものを感じたので、ほかの作品も読んでみたい。
武陵桃林(捜神後記) 陶 淵明／著 岡本 綺堂／訳
青銅の町の綺談(千夜一夜物語) 渡辺 一夫／訳
眠れる都市 シュウォッブ／著 多田 智満子／訳
眠い町 小川 未明／著
見知らぬ国 スティーヴンソン／著 西条 八十／訳
ドゥンデヤ諸島 マンデヴィル／著 大場 正史／訳
アク族の国にて ミショー／著 小海 永二／訳
蟻走痒感 安西 冬衛／著
鐘楼の悪魔 ポオ／著 野崎 孝／訳
倫敦の話 ダンセイニ／著 西条 八十／訳
薄い街 稲垣 足穂／著
サルナスをみまった災厄 ラヴクラフト／著 大滝 啓裕／訳
トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス ボルヘス／著 鼓 直／訳
遠近法 山尾 悠子／著
申陽洞記(剪灯新話) 瞿 宗吉／著 田中 貢太郎／訳
夢路の風車(西鶴諸国ばなし) 井原 西鶴／著 須永 朝彦／訳
ロンジュモーの囚人たち レオン・ブロワ／著 田辺 保／訳
ママゴト 城 昌幸／著
街 チェスタトン／著 団 精二／訳
猫町 萩原 朔太郎／著
猫町紀行 つげ 義春／著
街の中にタイムトンネルを見つけた 中井 英夫／著
N マッケン／著 高木 国寿／訳
高桟敷 泉 鏡花／著
闇の路地 ジャン・レイ／著 森 茂太郎／訳
幸福の島(博物誌) プリニウス／著 佐藤 弓生／訳