日曜は早起きをして駅まで。ふたつ先の駅のシネコンでウルトラマンの映画をみる。ジュースやお茶を買って予約してあった最後列の席に陣取る。フクちゃんは3歳前なので席を買わずに宿六のひざの上。ウルトラマンが10人登場、さらに合体までしてみせるサービスぶり。ゼア、シュア、ヒア、デア!!といった感じでみんなかけ声が微妙にちがっておかしい。セイちゃん、後半になってようやく「思ったよりぜんぜんこわくない、なーんだ、へいき」といったから、きっとこわかったのだと思う。何度も手や頬や耳たぶをさわってきてわたしを確かめていた。映画のあとはウルトラマンメビウスが登場して、握手をしてくれた。セイちゃんもフクちゃんも興奮して、帰ってからもずっとウルトラマンの話。
それにしても忙しない週末だった。
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 単行本
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4月×日
性交した。
ではじまるので面食らったけれど、するする読みおわった。おなかの赤ん坊の予定日はマイク・タイソンとラッシャー木村。小説のタイトルにはむかない感じがする。
木曜の帰り道、三角公園のわきの遊歩道歩いているときに、ふと脇道から気配があって、ストレッチャーに包まれた遺体が運ばれて、ワゴン車に乗せられていた。あとから喪服姿の家族が数人。まださっきまで生きていたというぬくい気配のある死だった。散り際の桜がせつないうつくしさで、こどもたち、おなかの赤ちゃんと、当たり前だけれど生命がつながっていくこと、いま生きている人、死んでいく人、みんな赤ん坊だったのだなということを改めておもった。桜には祝祭の感じの裏側にどこかしらものがなしい陰気さが漂う。