シェルブールの雨傘

夕方は5時半におかあさんがパートの仕事から帰ってくる。そのあと夕飯の支度なんかをすませたあとでサンの散歩にでる。天気がよければこどもたちと一緒についていく。和田山にむかう家の裏の道をいって、途中で田んぼ道にはいる。だいたい今どきだと7時ごろ夕陽が西の方にしずんでみえなくなる。のっぺりとした和田山のフォルム、振り返れば雪の残る白山、空をつっきっていく戦闘機、蛙の声、田んぼの中に白さぎが立ち、あぜ道を歩くとちいさな羽虫が埃のように一歩一歩にあわせて舞いとぶ。夕陽がしずんでいく先はみえないけれど、日本海の水平線にしずむのがまぶたに浮かんでこれがふるさとなのだなーなんてノスタルジー。

シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]

産休2日目に新都心のシネコンで午前10時の映画祭。カトリーヌ・ドヌーヴ主演のカラフルでおしゃれなフレンチミュージカル。セロリを齧りながら歌う場面で、セロリが口の端っこから飛び出しやしないか、ストーリーとは全然関係のないところを期待してしまう。もちろんセロリは飛び出しはしない。そりゃカトリーヌ・ドヌーヴだもんね。そういえば「婚期」でも、漬物にごはんをかきこみながら悪態ついてる姉妹のシーンがよかったっけ。みかんの皮を投げつけるシーンもよかった。食べ物が出てくると、一挙に生々しくなって、いいなあとおもう。