まみ めも

つむじまがりといわれます

ブラック・レイン

定型の毎日。午前中に散歩がてら買出しをすませ、ありもので簡単なお昼をし、クックパッドをみながらおかずをつくり(ピーマンの煮浸しにハマり、ピーマンをみつけると反射的に買ってしまう。きょうもピーマン5個分を煮浸しにしたばかりなのに、またひと袋買ってしまった)、午後はおやつをつまみつつインスタントコーヒーを啜りながらぺらぺらと本を読む。どこにもいかない螺旋のような日々がとにかく居心地がよくて、このまま螺旋のなかで閉じていたい気がする。こないだ読んだ平川克美の本で「本来、人間の生活は『世界』に関係なく営まれるべきものなのだ。それが人間と『世界』の幸福な関係というものだ」と書いてあって、そのときは谷崎潤一郎庄野潤三のことが浮かんだけれど、そんなふうに世界にほったらかしにされて自分に溺れて毎日の繰り返しをやれたら、サイコーだなあ。

テレビの録画。1989年公開、リドリー・スコット監督作品。

レストランで偶然にヤクザの殺人に出くわしたニック(マイケル・ダグラス)とチャーリー(アンディ・ガルシア)両刑事は、その犯人佐藤(松田優作)を日本に護送するが、大阪空港で逃げられてしまう。府警の松本(高倉健)の監視下、警官としての権限の無いまま捜査を見守る彼らだったが、佐藤はそれを嘲笑うかの如く、自ら刺客となって二人の前に現れるのだった。

とにかく松田優作がキレキレでちびりそう。アンディ・ガルシア演じるチャーリーがバイクを追いかけ始めたときは、もう死の予感がありありして、たまらなかった。チャーリーは本当にいいやつだったので、死んだときは心底かなしかった。チャーリーをいたぶった佐藤は絶対ゆるせないはずなのに、圧倒的な緊張感で松田優作が佐藤を演じるので、つかまることを期待しつつも、裏切られることも期待させられるのだった。